パパパパ

解説系YouTuberが思いついたことを書きます

パパパパ開発合宿を再開しました

こんにちは、安宅です。
1/27(日)に久々にパパパパ開発合宿を開催したので、その様子をお届けしたいと思います。

今回は、えふしんさん、ゆーすけべーさん、fladdictさん、閑歳さんなど注目のサービスを運営している15人ほどで開催しました。

f:id:hajimeataka:20130127165643j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134411j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134406j:plain

f:id:hajimeataka:20130127144205j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134113j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134002j:plain

 

振り返ってみると、パパパパ開発合宿は2010年4月からウェブランサー@lostman6と地元・立川で2人で日曜日に集まって、色々なWebサービスを立ち上げていたのがきっかけでした。当初は、2人で朝から深夜(朝10時から24時過ぎ)まで毎週行なっていたのが始まりです。いま考えてもなんというハードワークと思ってしまいますけど、新しい何かを生み出す作業って本当に楽しくて、色々なアイディアを出しあって、いくつかのWebサービスを立ち上げました。1年くらい2人だけで行なった後、ブログで参加者を呼びかけたところ、多数の方に興味をもって頂いて、累計で100名を超える参加者が集まって来ました。

パパパパ開発合宿は、みんなで何かを一緒に作るという会ではなく、勉強する場でもなく、ハッカソンのようにプレゼンをすることもしない、ゆるい集まりになっています。参加メンバーはフリーランス、サラリーマン、学生、会社経営をしていたりと、本当にさまざまな人がいます。日曜日に一人でやってると、どうしてもダレてしまうので、普段は別々に仕事をしている人たちと、同じ場所に集まって集中して作業したり、交流したりする場になっています。

合宿という名前はついていますが、泊まりではなく、渋谷の道玄坂にあるハロさん(個人的に大ファンの「Boketeのアプリ企画などをされてます)のオフィスで13時~19時まで開発時間、19時以降は飲み会という流れです。今回も飲み会は大いに盛り上がりました。技術的な話もそうですが、新しいアイディアや運営のノウハウなど、やはりリアルでしか話せない内容も多く飛び交っていました。同じような志をもつ方たちと情報交換ができるのは、とても貴重な場だと思います。


毎月1回開催していく予定で、もし人が集まるなら春にスペシャル開催でちょっと大きな規模で行なってみようと思います。スペシャル開催に興味ある方は、日程未定ですが、こちらのFacebookイベントに参加表明いただければと思います。

 

【企画中】第43回パパパパ開発合宿スペシャル【春!】の参加表明はこちらからどうぞ

 

エンジニア、デザイナーにかぎらず、Webサービスやアプリを作っている方、ぜひご参加ください。

Webサービスを作る人にオススメ!仕事が捗るツール&小技10選

僕はこれまで何度かWebサービスを行うスタートアップでSNSやメディアの立ち上げに携わってきました。個人的にもWebサービスを企画してサイトをいくつか運営してきました。今回の記事は、そうした経験の中で、「仕事が捗るわぁ」「便利だなぁ」と思ったものを中心に取り上げてみます。野球選手が自分のグローブを大切に管理するのと同じように、僕らのようにパソコンを使って仕事にする人にとって、普段使うパソコン、あるいは中にいれるソフトやツールを大事にすることで、より良い仕事ができるようになると思います。というわけで、僕が普段良く使うツールと小技を中心に10個リストアップしてみました。

 

なお、この記事はMac Lion 10.7.5とChrome(12/25時点最新バージョン 23.0.1271.101)を前提に書いています。

 

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

1. パソコン越しに遠隔操作

f:id:hajimeataka:20121225101857p:plain

遠くはなれている環境で、相手のパソコンを操作して問題を解決したいケースってままあるのですが、そんなときに活躍するのが「TeamViewer」です。なにか困ったことがなくても、一度使ってみて欲しいです。あまりに普通に動作するので誰もが驚くと思います。これが無料で使えるなんてすごい時代ですよね。

 

 

2. スマートフォルダで重いファイルを探す

f:id:hajimeataka:20121225101910p:plain

スマートフォルダの使い方は色々ありますが、Macのハードディスクがいっぱいの人はこの機能を使うと、重いファイルをかんたんに探し出せます。

詳しくは「MacBook Air のディスクが足りなくなってきている時の対処方法」などをご覧ください。

 

 

3. サイトから画像を一括で取得する

f:id:hajimeataka:20121225101928p:plain

業務上、FTPは使えないので、画像一覧ページからご自身でダウンロードしてください、なんていうケースがけっこうあったりします。そんなときに使えるツールが「SiteSucker」という画像一括取得ツール。設定が少しむずかしいので、「Macではてなから画像一括ダウンロード」などを参考にしてみてください。同じドメインのリンクを辿って、下の階層までどんどん掘っていってくれるので、サイト丸ごとファイルを取得なんてこともできちゃいます。

 

 

4. MacでWindowsを使えるようにする

f:id:hajimeataka:20121225101936p:plain

MacでどうしてもWindowsが使えるようにしたい!というケースは少なからずあります。僕の場合は、法人用の銀行口座のネット窓口が、Windowsにしか対応しておらず、どうしたものかと悩みましたが、ローカルに仮想環境を作る「VirtualBox」で無事解決しました。「【Win8】Windows 8 開発向け版(英語バージョン)をVirtualbox 4.1.2(Host: Vista)で動かしてみました。」 などを参考にしてみてください。タイミングが良いと、Windowsの最新開発版を無償でインストールできたりします。

 

 

5. Zip圧縮ファイルにパスワードをかける

f:id:hajimeataka:20121225101947p:plain

機密情報が入っているので、Zip圧縮しつつファイルにパスワードをかけてメールなどで送るケースがあります。ただ、Macの場合は、Windowsでファイルの解凍ができない場合があったりするので、少し気を付けなければなりません。僕が普段使っているアプリは「CleanArchaiver」です。

 

 

6. Webサイトをキャプチャする

f:id:hajimeataka:20121225102000p:plain

Macでは「command +shift + 3」で全画面をキャプチャでき、「command +shift + 4」でキャプチャできる範囲を指定できます。ただ、これだといま画面で見ている範囲しかキャプチャができません。Webサイトの場合は、縦スクロールした範囲までキャプチャしたい場合もあると思います。そんなときは、「Awsome Screenshot」がおすすめです。一部どうしてもキャプチャできないページもあったりしますが、基本的に普通の構造のページであれば問題なくキャプチャできます。

 

 

7. Chromeのシークレットモードで楽々アカウント切り替え

f:id:hajimeataka:20121225102013p:plain

Webサービスやスマートフォンアプリを開発している時などで、GoogleやFacebookやTwitterなど、自分のアカウントと開発用やテスト用のアカウントを切り替えて利用する場合があります。ただ、アカウントをログイン/ログアウトするのって意外と時間が掛かっているものです。こうしたアカウントの切り替え作業をスムーズにする方法のひとつが、Chromeの「command + shift + N」で開くシークレットモードです。シークレットモードにすれば、別アカウントでログインしても、いまのアカウントがログアウトせずに残るので、超便利です。

 

 

8. URL短縮を短縮して小さな事故をなくす

f:id:hajimeataka:20121225102021p:plain

メールで送るURLが長すぎると、メーラーによっては折り返しでリンクが途切れてしまったりして、「サイトが開けませんでした」というやり取りを見かけることがあります。そんなときだけではないですが、長いURLは短縮しておいてあげると親切だと思います。メール上でもシンプルになりますし、途切れてアクセスできないといった、ちょっとしたミスを防げます。おすすめは独自ドメインを設定できる「bitly」。また、Chromeのエクステンションに設定しておくととても便利です。

ただ、どの端末で何時にアクセスしたかどうかが分かるアクセス解析機能がついているので、人によっては嫌がる可能性もあるかもしれませんので、その点だけはご注意を。

 

 

9. ワンボタンでメンバーに写真共有

f:id:hajimeataka:20121225102034p:plain

イベントに参加したり、メンバーで打ち上げをしたりしたときに、デジカメで撮影した写真をメンバー間で共有したい場合があります。こういったシーンで役立つのが、「Picasa」とGoogle+アカウント。両方ともGoogleのサービスということで、ボタン一発で共有ができるようになっています。しかも、Google+のサークル機能(メンバーのグループ)やGoogleグループ(メーリングリスト)とも連動しているので、公開したいグループを一発で選べちゃうのもとても便利です。

 

 

10. Gmail「size:10M」コマンドでファイルサイズの大きいメールを探す

f:id:hajimeataka:20121225102049p:plain

Gmailを活用している方はぜひ覚えておいて損はないコマンドです。10Gを誇るGmailでも添付ファイルで画像付きの資料や動画をやり取りしていると、容量が足りなくなることがあります。そんなときに検索ボックスに「size:10M」といれて検索してみてください。容量が10M以上のメールだけがピックアップされます。もちろん、10Mの数字を任意に変えることでファイルサイズの指定を変えることができます。年の瀬ですし、年末の大掃除はいかがでしょうか?

 

 

募集しています

パソコンはその中にいれるソフトやツールによって使い勝手が大きく変わるもので、しかも日々進化しています。そうした情報をキャッチアップして、日々の業務を素早く正確に行えるようにしていきたいものです。

僕がいま携わっている「Tokyo Otaku Mode(詳しくは日経の記事をご覧ください)」は、日本のアニメ/漫画/ゲームなどのオタク文化を世界に発信するメディアです。先日、Facebookページのファン数が900万人を超えましたが、どんなに大きなプロジェクトやプロダクトでも、こうしたひとつひつの積み重ねが大事なのだと実感しています。

このブログを読んでくれるような人の中で、、もし僕やTokyoOtakuModeに興味があったら、あるいは起業やWebサービスの立ち上げに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に hajimeataka[a]gmail.com までプロフィールを送ってください。

 

芸人の世界とスタートアップ、15の共通点と成功法則

僕はこれまで何度かWebサービスを行うスタートアップでSNSやメディアの立ち上げに携わってきました。個人的にもWebサービスを企画してサイトをいくつか運営してきました。

しばらく前から、スタートアップの世界は芸人の世界ととても良く似ていると考えていて、今回はその共通点を書きだしてみたいと思います。芸人の世界で成功をつかむ人はどんな人で、どんな風にして成功を収めたのかという視点で見ていくと、スタートアップの世界での成功のヒントがたくさんつまっていると思います。他の業界だからこそ、自分の業界を客観視でき、自分が芸人でいうとどのポジションにいるのか、もしその芸人だったら、どんな風に成功をつかむのか、といったことを考えると、また別の角度から見えてくるものがあります。

前置きが長くなりました。まずは僕が考える共通点を書きだしてみました。

 

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

1. 少人数からスタートする

芸人を目指そうとしている人は、1人でソロ芸人を目指したり、2人で漫才コンビを組んだりします。スタートアップの世界も1人〜3人くらいの少人数で始めることが多いです。人数が少ないので、やれることは少ないですが、少数精鋭で進めることで、大手が手を出せないニッチジャンルを開拓できるのです。

ただ、スタートアップの場合、いつまでも少人数で進めるケースはレアだと思います。よりスピーディーに成長するために途中から役割に応じて人を雇っていきます。芸人の世界でも大人数になっていくパターンもあります。成功者のまわりにブレーンや取り巻きがたくさんいて、一種のチームになっていきます。

 

2. メンバーの役割が明確

芸人の世界ではボケとツッコミというメンバーの役割が非常に明確で、それぞれに専門性があります。成功した芸人の多くは、この役割が明確で、お互いがお互いを補完する関係になっています。スタートアップでも、開発、デザイナー、営業などで役割が明確に分かれるといいチームになります。

 

3. 成功したときのリターンが大きい

芸人の場合、テレビやラジオなどで知名度を上げていき、出演料という形で報酬を受け取ります。大成功を収めれば、TV出演で1本ン十万からン百万円の仕事がわんさか、という状態にも。スタートアップの場合は、成功はマネタイズに成功し、事業が回り出すというのがひとつの分岐点。また、上場かバイアウトのタイミングで大金が手に入る場合があります。

 

4. 元手がほぼいらない

芸人を目指す若者は多くいます。そのひとつの理由に、元手がほとんどいらないことがあげられると思います。芸人で必要な初期投資はあっても衣装くらいでしょうか。スタートアップの場合は、パソコンと通信費とサーバー代やソフト代くらいですね。両者とも、資金がない学生でも気軽に参加できるくらい、初期投資は必要としません。七光りでもないかぎり、出自もほぼ関係がないのも共通点です。

資格も不要なので、明日から「芸人」と名乗れば誰でも芸人になれてしまいます。スタートアップの場合は、プロダクトを作るか、会社を作れば、とりあえずスタートアップと名乗れるでしょう。 逆に言うと、参入障壁がほとんどなく、後から後からライバルが出現してくるということでもあります。人気の芸人になったとしても、時代の流れに乗っかっていく努力を怠らないこと、それはスタートアップの世界でも同様です。

 

5. 数字で評価される

芸人の人気や実力を推し量るひとつの指標が、劇場に来てくれるファンの人数、公演チケットが何枚売れたかという数字。テレビ番組の出演時には視聴率も大事な指標になるでしょう。スタートアップの場合も、サイトやアプリのアクティブユーザー数やページビュー数など、数字でプロダクトの評価を行えます。数字であらわれる分シビアではありますが、明確な指標をKPIに設定しやすいという利点もあります。

 

6. ゆるやかなネットワーク

芸人やスタッフの仲の良さで番組の出演者が決まっているケースがままあります。スタートアップでも、創業メンバーを中心に、ゆるやかな横のつながりがあって、情報共有やお互いにサポートをしたりしています。

 

7. 同期がライバルであり仲間

芸人の世界では同時期にデビューした世代の話がよく話題にのぼりますが、スタートアップでもやはり似たような同期のつながりがあったりします。特に似たような芸風の場合は、比較されライバルになってしまうことがあります。スタートアップの場合はテーマやサービスがかぶっていたりすると、ユーザーの奪い合いになります。

 

8. クリエイティブな能力が必要

芸人が作り出す漫才やコントはとてもクリエイティブなものです。スタートアップが生み出すアプリやWebサービスなどのプロダクトもまったく一緒だと思います。芸人だと「コンビニネタ」「ファストフード店ネタ」など、同じテーマの漫才やコントがありますが、そのアウトプットの形は芸風などによって、まさに十人十色。スタートアップの世界でも、同じテーマでも、デザインやUI、機能が全く違ってくるWebサービスやアプリを見ていると、クリエイティブな能力やスキルが必須なのだと感じます。

 

9. プロダクトを磨き続ける

漫才やコントは一度つくって完成ではなくて、劇場や公演、テレビ番組などを通じて少しずつブラッシュアップされていきます。同じネタでも、少しだけ言い回しや展開を変えたりすることはよく見かけます。M-1などのような本命の舞台に向けて、どちらがウケたかを調べることもあるといいます。スタートアップの世界で考えてみると、WebサイトのランディングページでA/Bテストを行っているようなものでしょう。どちらも細かい施行を繰り返し、プロダクトを磨き続けていくのです。

 

10. 売り出し方

芸人の世界では、インスタントな笑いでライトファンを掴み、本来やりたい芸風を後から出していく、というような戦略で売りだしていくケースをよく見ます。スタートアップでも、サテライトサイトを作って、本サイトに誘導する、といった戦略をとることがありますが、いったんターゲットとなるファンをプールしておくという視点で見ると、共通していると思います。

 

11. 体が資本

芸人が病気になると仕事ができないので、体調管理は非常に大事です。スタートアップでも創業メンバーの誰かが倒れたりしたら、その瞬間事業が終わる可能性が高いので、健康第一なのは間違いありません。

 

12. 人気が集中する

視聴率が取れる売れっ子芸人になると、テレビ番組から引っ張りだこになり、毎日のように出演するようになります。芸人は星の数ほどいるのに、そうした一部の芸人だけが人気者になるピラミッド構造になっています。スタートアップもまさにそんな形になっています。人気が高ければ高いほど、タイアップや他社とのコラボレーションがしやすくなり、よりユーザーを引き寄せることができます。

 

13. 養成所がある

芸人の世界で養成所といえば、吉本のNSCでしょう。芸人の卵から一人前の芸人に訓練をする場所です。スタートアップの世界にも、シードアクセラレーターという起業家をサポートする存在があります。こうしたサポートを受けることで、プロダクトの完成度が高まったり、資金調達がスムーズになったりして、成功率を高めることができます。ちなみに、僕らの会社、TokyoOtakuModeも500 Startupsというアメリカで勢いがあるシードアクセラレーターに入ってサポートを受けています。

 

14. 登竜門がある

THE MANZAIやM-1、R-1などコンテストで目立つことで、無名な芸人から一気にメジャーにのし上がる道があります。スタートアップの世界でも、各ベンチャーキャピタルなどが主催しているイベントがあるので、ここで投資家からの評価を勝ち取れば、資金調達の面で有利に働く可能性が高いです。

 

15. 師匠(メンター)が存在する

芸人の世界は師弟関係がはっきりしています。成功した人のもとで学ぶことで、芸人としての成功率を高めるのです。スタートアップの世界でも、メンターやアドバイザーのアドバイスをもらいながら、成功のアイディアをもらったり、陥りがちな失敗を避けたりして、成功率を高めていきます。

 

 

ダウンタウンが東京進出を目前に、当時すでに東京で成功を収めていた島田紳助からいくつかのアドバイスを受けています。

紳助流「東京で成功する方法」と銘打たれた番組の島田紳助の発言を抜き出してみました。

 

  • 「矢面にたったらあかん、スリップストリームでウッチャンナンチャンの後ろについていけ。俺はさんまのスリップストリームでここまできた」
  • 「大阪人は言葉のハンデがあるから、ベタベタな大阪弁は東京人が通じる大阪弁になおせ」
  • 「番組スタッフや出演者に気に入られること」
  • 「ビビらんとぶつかっていけ」
  • 「マンションを借りないといかん。ホテル住まいだとなめられる。ヤクザでも進出するときは組事務所を作る」
  • 「俺のマンションに有名人くるから遊びに来ること。そこで友だちをいっぱいつくれば、友だちとして仕事できる関係になれる」
  • 「東京での親を見つける」

 

このうち、ダウンタウンがどれくらい実践したかは定かではないですが、とくに「ビビらないでぶつかっていく」姿勢は、アドバイス通りにしていたように思います。無名のスタートアップでも、そのまま当てはめられるようなものがたくさんあると思います。

まったく別々の世界であるのに、共通点がたくさんあるということは、芸人の世界で成功を収めている人たちが、いかにして成功を掴んでいったのか、デビュー当時からどんな軌跡を残していったのかを学ぶことで、スタートアップで成功するためのちょっとしたヒントになるんじゃないかと思います。

ビートたけし、明石家さんま、島田紳助、ダウンタウンなど、成功を収め大物芸人となった彼らのデビュー当時の映像をひたすら見て分かったことは、彼らはデビュー当時から成功するための心構えや戦略をしっかり持っていたことでした。芸人の世界は才能に支えられている部分も大きいですが、だからといって無策ではなかったのでした。スタートアップの世界でも参考になることがとても多いと思います。

当時、大阪では超人気者となったダウンタウンでしたが、全国的にはまだ無名の状態でした。ダウンタウンでも、テレビで目立つために、初出演の笑っていいともでいきなりタモリをはたいたり、徹子の部屋で「てつこちゃーん」とタメ口で話したりを戦略的に行っていたといいます。普通の若手芸人ではできないであろうことを堂々と行っていました。特に、浜ちゃんはその意識を強く持っていたと、後に志村けんとの対談などで語っています。成功を掴みたいという強い意志を感じます。松ちゃんという圧倒的な才能を持ち合わせていたとはいえ、こうした最初の戦略により「ただ者じゃない奴らが来た」「しかも面白い」という業界内の評判を生み出したのです。

スタートアップでも、勢いや突破力があるチームは、創業者たちの熱い思いや志がつまっていて、かつ、ちゃんと戦略的に成功のストーリーを描いているように感じます。

 

 

募集しています

芸人とスタートアップの世界では、これだけの共通点がありますが、海外進出という点では、芸人が世界に通用したケースというのはこれまでほぼ皆無といっていい状況です。やはり文化と言語の壁は大きいのだと思います。

僕がいま携わっているスタートアップ「Tokyo Otaku Mode」は、日本のアニメ/漫画/ゲームなどのオタク文化を世界に発信するメディアです。(詳しくは日経の記事をご覧ください)僕らは日本が世界に通用する数少ないもののひとつが、こうしたオリジナルの文化であると考えていて、作品を生み出すクリエイターを全力でサポートしたいと考えています。先行き不安で、未来が見えない日本において、いま日本が世界に誇れるものは、こうしたオタク文化だと強く思います。10年、20年後の日本を想像すると、世界に通用する文化を支えるTokyoOtakuModeは僕らの次の世代に意味ある活動になるんじゃないかと思ってたりします。

学生や社会人の方でも、もし僕やTokyoOtakuModeに興味があったら、あるいは起業やWebサービスの立ち上げに興味があったら、一度お話ししませんか?エンジニア、デザイナー、ライター、編集者、営業など、幅広く人を募集しています。 hajimeataka[a]gmail.com までプロフィールを送ってください。

スタートアップで働く僕が仕事で心がけている7つのこと

このエントリーはスタートアップに入りたての新人Y君に捧げます。

僕はこれまで何度かWebサービスを行うスタートアップでSNSやメディアの立ち上げに携わってきました。個人的にもWebサービスを企画してサイトをいくつか運営してきました。今回は、これらの体験を元に、僕が仕事上で心がけていることをまとめてみました。

最初に、僕が過去に体験した話を紹介します。最初は「なんのために?」と疑問に思いましたが、その意味を知ったとき、「なるほど、仕事とはこういうことか」と気付かされました。それはExcelのSheetのことです。普段からExcelを使っている人はよくご存知かと思いますが、Excelで新規ファイルを作ると、自動的にSheetが3枚できあがります。Excelで何かのレポートを提出するときに、Sheetを1枚しか使わなかった場合、僕の上司は残りの2枚のSheetを削除して送るようにしていたのです。

なぜ、わざわざSheetを1枚にして提出すると思いますか?答えはこのエントリー内で説明したいと思います。 

 

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

1. 期待を上回るために何ができるかを考える

仕事は学生時代のテストとは違って、誰かから点数の形で採点されることはあまりないですが、常に誰かから”評価”されていることは意識してもいいと思います。Webサービスであればユーザーからの「期待」、社外のクライアントからの「期待」、社内ではメンバーからの「期待」など、それぞれの”期待値”が評価の基準になります。ただ、期待に応えるだけだと最高でも100点ですが、テストと違うのは、期待を上回ると100点が120点にも200点にもなることがあります。またその結果、満足度や信頼度が上がり、継続した信頼関係が築けるようになります。

慣れないうちは、まずは期待されていることにきっちり応え、100点をとることが大事です。しかし、それだけだと「言われたことをそのままやる」だけの普通の人になってしまいます。余裕が出てきたら、期待されていること以上の結果を出すように、自ら考え、行動していくとよいでしょう。

例えば、サイトのデザインを2週間で5案提出するといったケースを考えてみましょう。クオリティを落とさず10案出したり、2週間で頼まれていたのに1週間で仕上げるというのも、期待を超える結果の出し方のひとつです。ただし、目的やゴールを正しく理解せずに、間違った方向で100点超えを目指そうとするのは「言われたことをそのままやる」よりもひどいことです。このケースで、仮にクオリティを落として、1週間前倒して仕上げても、目的に沿っていなければ、マイナスの評価に繋がります。

期待値を上回るためには、そうした仕事の目的をちゃんと見極められるかどうか、そして、目的に沿う形で実行できるかどうかで決まります。どんな成果を期待されているのか、目的は何なのかをよく考えると、本質が見えてきます。上のデザインの話で言えば、その目的は、素晴らしい出来のデザインを仕上げることであって、数多くのデザイン案を出すことが目的ではないのです。単に方向性が定まっていないから案をたくさん出したのであれば、方向性を決める打ち合わせをしてから取り掛かれば、もしかしたら1案でもよかったかもしれません。見聞きしたことの表面だけを見ていると分からないことが、仕事上では多くあります。

期待を超えると言うと、少し構えてしまいますが、普段のちょっとした作業にプラスαの意識を持つことだけでも、積み重ねると大きな成果に繋がります。例えば、毎日のちょっとしたメールコミュニケーションにも、一工夫を加えられると、よい働きができてきます。特にスタートアップの場合は、メールコミュニケーションが多いので、業務連絡を無機質な文面のメールで行うと、暗澹とした雰囲気になりがちです。ちょっとした連絡メールの中に、空気を和ませたり、クスっと笑わせるような一言が入っていると、チーム全体が明るくなったり、コミュニケーションが円滑になったりして、プラスαの働きができるのです。”普段の作業にもう一工夫”、これを常に意識して仕事に取り組むと、単なる作業で終わらず、よりよい仕事が行えるようになります。

 

2. タスクベースで仕事を進める

あらゆる仕事は、ひとつひとつの”タスク”の積み重ねである、ということを概念として理解することはとても大事だと思います。この概念を持たず、漠然としたイメージのまま仕事に取り組むと、仕事の中でなにを優先するべきか、仕事を進めていく上で気をつけるべきポイントは何なのか、なにをもって仕事が完了になるのか、といったことが曖昧になったまま進んでしまうので、自分がやるべきことが分からなくなり迷子になってしまいます。

例えば、Webサイトの制作プロジェクトで言えば、

  1. 企画
  2. ワイヤーフレーム作成 
  3. デザイン 
  4. コーディング 
  5. サーバー設定 
  6. 開発 
  7. デザイン組み込み 
  8. テスト 
  9. 本番リリース

のような大きなタスクがいくつもあります。さらに、大きなタスクにぶら下がる形で、細かなタスクが構成されています。「3. デザイン」で言えば、

  1. デザインコンセプトの決定 
  2. デザインテイストの決定 
  3. 共通ヘッダー、フッターの確定 
  4. トップページのデザイン 
  5. 下層ページのデザイン 

などが細かなタスクになるでしょう。そしてタスクひとつずつに、

  • いつまでに 
  • 誰が作業するのか 
  • 誰に報告するのか 
  • どんなアウトプットをするのか 
  • 分からないことがあったら誰に聞けばいいのか

など確認するポイントがたくさんあります。これらに忠実に、正確かつスピーディにタスクをこなして、仕事を進めていくのです。

ここで挙げたのはひとつの例ですが、このように仕事の全体像から、タスクを分解し理解しておくと、いま自分がやるべきタスクがなんなのか、具体的にどんな仕事をすればいいかが明確になってきます。このように、タスクをひとつ完了すると仕事が一歩進むことを概念として理解することが大事です。

 

3. 誰がボールを持っているか理解&共有する

タスクベースで仕事が進むという概念を理解したら、今度は、いまそのタスクを担当している(=ボールを持っている)のは誰か、という考え方をもつと、さらに一歩先に進んで物事を考えられるようになります。

サッカーでドリブルやパスをしたりして、ボールをゴールまで運んでいくイメージを持つと分かりやすいと思います。タスクの完了は、サッカーと同じようにボールをゴールに入れることです。会社の場合は、上司からタスクを与えられたときが、キックオフです。最初のボールはあなたが持っています。自分がボールを持っているのに放置していまうと、仕事が前に進んでいきません。自分がボールを持っているのに、自分でそれに気づかずに(周りも気づかずに)、締め切りの直前になって気づいたときには大変な事態になっていた、というようなケースは、ありがちです。

  • ボールが自分に振られていることを認識する
  • 担当が曖昧だったら確認する 
  • タスクを受け取ったら、忘れないように必ずタスク管理表(ToDoリストや付箋でも可)に記録する 
  • 期限までにタスクを完了する

など、タスク管理は仕事を進める上でもっとも基本的なスキルになります。感覚的に身についている人も多いですが、苦手な人は、タスクごとに上で挙げたチェックポイントを強く意識するとよいと思います。頼んだら確実にタスクを進めてくれる「信頼できる人」か、頼んでもタスクを進めてくれるか怪しい「不安な人」になるかは、このタスク管理の能力で決まってきます。

ボールを持っているのが自分だとしたら、次に何をすると仕事が前に進むかを考えて、自分の手元に持っているボールをドリブル(自分で作業)して前に進めていったり、時には上司やチームメイトにパス(連絡や相談)をして、ボールをゴールまで進めていきます。ミスなく素早くドリブルし、パスが必要な場面では、適切な相手にタイミングよくパスが出せると理想的です。

Webサービスの開発現場だと、進捗管理ツールなどでメンバーに共有して、担当を明確にするのが一般的でしょう。だれがどんなボールを持っているか可視化されるため、フォーメーション(全体のタスク)を俯瞰して見られるようになります。そのため、自分がどんなタスクのボールを持っているかを把握ができ、自分のボールを他の人にパスしたり、逆にメンバーからもスムーズにパスを受けることができます。僕らは開発以外のタスク(営業やバックオフィスなど)もRedmineなどで一元管理して共有してあり、誰がどんなことを行っているかを可視化して、置き去りにされたボールがないようにしています。スタートアップくらいの人数であれば効率的に機能します。

スタートアップでは、やればやるほどタスクが増えていくような無限地獄に陥るような感覚がありますが、自分で受けたボールを止めないように、スピード感を持ってひたすらゴールに向かってドリブルやパスをし続けるようなイメージを持って仕事に当たっていくと、ただ漠然とタスクをこなすよりも効率が上がります。

また、タスクが整理されてくると、たくさんあるタスクの中で、どれを優先して進めるべきかという問題にぶつかります。これも直感的にうまくこなしてしまう人も多いのですが、苦手な人はとことん苦手です。楽しいことが割り込んでくると、今進めなければならないことをついつい放置して、そちらの作業に取り掛かってしまったりする人、多いですよね。

しかし、一番まずいのは、何も考えず受け取ったものから順番に作業したり、何から手をつけていいかわからないので、とりあえず進めてみた、というような状態です。これは、タスクをこなすために必要な情報が揃っていなかったり、その情報を知るためのコミュニケーションが不足していることが原因です。

タスクの優先度を決めるのは、「重要度」と「緊急度」。その両方が高いものから進めていくのがセオリーです。タスクを受け取ったときに、まず「重要度」と「緊急度」を見極めておくとよいでしょう。ただ、タスクについての情報が足りていないと、この判断を見誤ります。タスクをパスされたときに、どれくらい重要度が高いのか、締め切りはいつまでなのかなど、不明瞭なことは明確にして、適切なタイミングで作業できるようにスケジュールに組み込めるとベストです。

 

4. 自分の力だけで解決しようとしない

スタートアップだから余計に感じるのかもしれませんが、自分の力というのは本当にちっぽけで、いかに多くの人たちの協力や助けを得ながら、会社を運営しているかということによく気付かされます。特に、専門知識を持つ弁護士や税理士は、会社を運営している人であれば、全員がありがたみを感じる存在だと思います。

スタートアップをやっていると、自分の力だけではどうしても解決できない場面は日常茶飯事です。自分が勉強して専門性を磨く、といった悠長なことはやっていられないので、他の人の協力を得ながら、即時解決していくことが求められます。日常のタスクについてもまったく同じです。学生時代のテストでは他の人と協力して対応するのはNGですが、社会人はむしろ他の人と協力しながらプロジェクトを進めていくことが推奨されます。社会人になりたての人は、”学生時代の常識”にとらわれて、なかなか自分以外の力を活用して仕事を進められない傾向があると思います。

大きな成果を上げる人は、社内の人間だけでなく、社外の人間や、ライバル会社さえも巻き込んで、信頼のネットワークを作っています。あの分野ならこの人に聞けるといった人脈や、あるいは、仕事上のゆるやかなネットワークというのは本当に貴重です。そうは言っても、頼めるような人が周りにいない、という状況であれば、相互に助け合うようなグループを作ったり、すでにあるグループに混ざれるように動いてはどうでしょうか。信頼を得られるようになるひとつのコツは、見返りを求めないで「ギブアンドギブの精神」で人と接することだと思います。自分が差し出せる力やスキルがあるなら、まず先にそれを他の人に預けて役に立ててもらい、それに対しての見返りは求めないことです。そうした行動を積み重ねることで信頼が生まれ、相互に助け合うような関係を築くことができると思います。

 

5. アウトプットはシンプルかつ分かりやすく

自分が伝えたいことを、アウトプットして、相手に正確に理解してもらえるスキルは、仕事をスピーディかつ正確に進めるための最高の武器になります。学生と社会人では、このスキルに大きな差を感じます。アウトプットの形は、文章スキル、デザインセンスや技量によって、10人いれば10人から違う形ででてきます。資料を作ったり、メールの文面を考えたりするときに、シンプルでわかりやすいアウトプットができると、コミュニケーション上のロスがなくなり、仕事が捗るようになります。アウトプットを出すときに、「相手がこれを受け取ったらどういう風に感じるだろうか」と、相手の目線に立って物事を考えることが大事です。メールを送るときでも「相手がこれを受け取ったらどういう風に感じるだろうか」、資料を作るときでも「相手がこれを受け取ったらどういう風に感じるだろうか」。

冒頭で書いたExcelのSheetの話も、まさにこの典型的な例です。なぜ、Sheetを1枚にしておくとよいのでしょうか。それはSheetを1枚にしたほうが、この後に作業する人を迷わせず、無駄な時間を使わせないからです。仮にSheetが3枚残っていると、1枚目はデフォルトで表示されるから何か書かれているかすぐに分かりますが、残り2枚のSheetはクリックして確認してみないと、中に何が書かれているかが分かりません。Sheetの2枚目3枚目には中身がないケースがほとんどですが、まれに書いてあったりします。これを逐一確認すると、それだけで手間になります。

非常に細かい話なので共感できない人もいるかもしれませんが、こうした背景にある考え方は理解してもらえると思います。自分が一手間を掛けて、相手を迷わせない、相手に無駄な時間を使わせない、というちょっとした気遣いが、スムーズに仕事を進めることに繋がります。

アウトプットを相手に正確に理解してもらうことはとても難しいことです。少し話が逸れれますが、トイレの水を流す「取っ手」を考えてみても分かります。小洒落たレストランに行くと、たまに普段の見慣れた形ではなく、足元にスイッチがあったり、トイレの脇ではなく、洗面台の近くに流す取っ手がついていて、どこで水を流すのか分からなくて、慌てた経験はないでしょうか? たったひとつ、「取っ手」の場所や形を変えるだけで、これだけ混乱させることができるのだから、他人にアウトプットを理解してもらうことは、とてもとても難しいことなのです。

長文メールもそのひとつです。長文メールは、何を言いたいのか理解するのに時間がかかったり、伝えたい内容のすべてが伝わらない可能性が高いので、仕事上では避けるべきです。そもそも人と人とのコミュニケーションは100%通じ合うことがないということを前提に考えておくことが大事です。自分の伝え方が曖昧で本当に話したいことの70%しか相手に伝わらないとして、相手も集中力が切れていて70%しか受け取らなかったら、伝えたいことの半分も伝わらないことになります。長文メールは、こうした事故率を高めます。どうしても長文になる場合は、メールの冒頭に要点を箇条書きで書いておき、その下で、その内容の補足をするとか、確認表や対応表を別に作ってやりとりするとよいでしょう。これもひとつの気遣いです。

日常のちょっとした場面でも気遣いは大事です。Webサービスの場合、サイトの特定のページの修正を行った後に、みんなに確認してもらうようなケースがあります。「修正が完了しました!」とメールで連絡するときに、URLを付けないで送られてくるケースがあります。修正の確認をみんなにしてもらうなら、メール内で「修正が完了しました。こちらご確認ください! http://▲▲▲▲▲▲.com/●●●●● 」とするのが親切ですね。URLを付けないだけで、チーム全体にURLを探す、という余計な時間をかけさせることになってしまいます。

「メールを送る前に相手の気持ちになって読み返す」ということが社会人経験が浅い人はなかなかできないようです。自分のメールを受け取った相手が、つまづくだろうポイントをあらかじめ予測して、先回りしてケアしておくことが、相手への気遣いの第一歩です。表現を相手のスキルレベルに合わせる、紛らわしい表現をなくすなど、細かいことの積み重ねが、仕事をスムーズに進めるためのコツです。

 

6. 睡眠時間は減らさない

スタートアップというと、朝から晩まで、徹夜も厭わず仕事漬けなんてイメージを持っている方もいるかもしれません。これは会社の文化や人によると思うのですが、僕は睡眠時間が減ってしまうと集中力がなくなるだけでなく、体調がすぐに悪くなるので、1日の睡眠時間は決まった時間に最低6時間は確保するようにしています。もちろん、サービスのローンチのタイミングで、どうしても締め切りに間に合わせないといけない場合などは例外ですが、そういった例外が起こらないように仕事をコントロールすることが、本当は理想だと思います。数ヶ月先を見据えてコンスタントに仕事を進めていけるような視点で、目の前の仕事に取り組みたいと考えています。レッドブルでドーピングするのも毎回だと効き目も薄れます。

とはいえ、本当に寝ないでも大丈夫な体質、あるいは毎日3時間しか寝なくても常に集中力が全開な超人的な人もスタートアップ界隈に多いのも事実です。周りのペースに惑わされず、自分自身にあった体調管理をすることが大事だと思います。

 

7. 勇気を持つ

仕事はオトナの社会の真剣勝負なので、緊張感もありますし、失敗したらどうしようという恐れもあります。ましてや新人であれば、周りの社会人が大きく見えて、余計に萎縮してしまうように思います。また、大勢の人の前で話したり、社外の人に連絡をとったりと、不慣れなことをやると、心臓がバクバクして、足が震えたり、頭が真っ白になったりすることもあります。でも、これはわりと多くの人が経験していることだったりします。僕自身も何度もそういう経験をしています。100人近くの集まりで、突然プレゼンを指名されて頭が真っ白になって、司会が見るに見かねて交代させられたことなど、いま思い出すだけでも「うわあ」と顔を覆いたくなる出来事もあります。

スタートアップをやっていると、失敗の連続で、萎縮して、視点を高く持てなくなってくることが多いです。こうなると、すべての行動の足かせになってしまい、なにをやるにも自分の力を最大限発揮することが難しくなってしまいます。新たな成長も見込めなくなってしまうので、日常の些細な場面を含めて「失敗する恐怖」というのは、できるだけ取り払って、行動を起こしていく勇気を持つ必要があります。スタートアップの人間は、どんな困難も突破していく、無鉄砲なくらいがちょうどいいのです。

勇気を持たないと、自分で自分の限界を作り出してしまって、大きな仕事は行えなくなってしまいます。理想の姿は見えているのに、「私には無理だ」と諦めてしまっている人は、実はかなり多いと思います。

この一歩を踏み出す勇気に蓋をする不安は、その本人にとってはとても重いものです。ひとことで勇気を持つといっても、突然、勇気を持てるわけもありません。結局のところ、一歩を踏み出す勇気というのは、自分の”気の持ちよう”だと思います。 例えば、お偉い人へアポイントを取るときに、躊躇してしまうような場合、「これを失敗したらどんな恥をかくのか」なんてことを考える前に行動を起こしてみることです(慇懃無礼にコンタクトしようという意味ではないので、念のため)。心配性の人は、物事をあれやこれやと悪い方に考えて、できない理由をどんどん作ってしまいます。そうした不安は蓋を開けてみるとなんでもないことだったりします。大げさに言えば、こうしたことは、うまくいかなくても当たり前のことですし、仕事で失敗しても死にはしません。もし、仮に死んでしまえば、いま恐れている不安も消えてなくなるので、それはそれでいいんじゃない、なんていう風にポジティブに考えられたら、一歩を踏み出すことができるようになると思います。

 

募集しています

冒頭で書いた新人Y君は、このブログを通じて知り合った若者で、いま僕が全力で取り組んでいるTokyoOtakuModeの一員として参画してくれているメンバーです。学生時代に起業経験がある彼ですが、まだまだ荒削りなところがあるので、仕事をもっとスムーズに進められるように、僕が考える仕事に対する取り組み方について、彼に伝えているところです。今回のエントリーはそれをまとめたものです。

さて、TokyoOtakuModeは日本のアニメ/漫画/ゲームなどのオタク文化を世界に発信するメディアです。(詳しくは日経の記事をご覧ください)先行き不安で、未来が見えない日本において、いま日本が世界に誇れるものは、こうしたオタク文化だと強く思います。10年、20年後の日本を想像すると、世界に通用する文化を支えるTokyoOtakuModeは僕らの次の世代に意味ある活動になるんじゃないかと思ってたりします。

学生や社会人の方でも、もし僕やTokyoOtakuModeに興味があったら、あるいは起業やWebサービスの立ち上げに興味があったら、一度お話ししませんか?エンジニア、デザイナー、ライター、編集者、営業さんなど、幅広く人を募集しています。 hajimeataka[a]gmail.com までプロフィールを送ってください。

Webサービスの立ち上げにまつわる話

僕はこれまで個人や会社を通じて30近くのWebサービスを作ってきて、失敗したり、ちょこっとうまくいったりを繰り返してきました。最近では、Facebookページで700万人近いファンを抱えるTokyoOtakuModeというメディアの立ち上げ&運営を行ったりしています。

 

Webサービスの立ち上げというのは何度やっても面白いものです。小さなアイディアが、もしかしたら世界を変えるようなサービスに姿を変えることになるかも、と思うといてもたってもいられない、そんな気持ちが充満してきます。今回は、かつて僕が個人運営していたWebサービス「ゲームブログランキング」というサービスを立ち上げた話を書いてみたいと思います。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

ゲームブログランキングはゲームタイトルごとに、どのブログの人気が高いかが分かるサイトです。ブログの人気度や面白さというのは、検索エンジンの順位では分かりづらいもので、検索結果の上から順番に探していっても、そういったブログを発見することは、いまなお難しいものです。エンジニアやWebデザイナーが読むようなWeb業界に特化したブログなどはソーシャルブックマークが浸透しているので、記事単位で面白いを見つけやすいですが、ゲームファンたちの中でソーシャルブックマークを使うユーザーは少なく、人気のブログを探すことはとても困難です。ゲームブログランキングは、その問題を解決するためのサービスとして作られました。サイトに設置されたランキングバナーのクリック数によって人気度を測定する、というWeb1.0時代の古い形式でしたが、これが意外なほど効果を発揮するのです。

 

さて、そんなゲームブログランキングというWebサービスを開発した後、どのようにしてユーザーを集めたかという話が、今回のエントリーで書きたかったことです。Webサービスを成長させるためのメカニズム、いわゆる「成長のエンジン」は何なのでしょうか。それを知るためには、もう少しサイトの仕組みを理解する必要があります。

 

ブログ運営者がランキングに参加するには、サイト側が用意したランキングバナーをユーザー自身のブログに設置しなくてはなりません。バナーのクリック回数に応じてランキングが決まるからです。これがブログランキングの肝であり、成長のエンジンのメカニズムなのです。クリック数でランキングを計測するためにバナーを設置してもらうことは、同時にそのブログの読者がバナーをクリックして、ブログランキングサイトに訪問してくれる導線を引いていることでもあります。リンクがランキングページに集中する構造になっているので、SEO的な観点からもナイスな仕組みです。もちろん、ブログ運営者にとっても、ランキングの上位になれば、アクセスを集めることができるというメリットがあります。また、自分のブログがランキングで評価されるというちょっとした承認欲求が満たされたり、「今日は何位になっているかな?」といったゲーム性も楽しみの1つとしてあります。

 

ブログランキングというサービスをもっと俯瞰して見てみると、ゲームブログに集まる読者のトラフィックを一旦ゲームブログランキングにまとめて、それを人気順に分配する仕組み、とも言えます。ブログランキングが素晴らしいのは、サービス設計の時点でこうした成長のエンジンのメカニズムが組み込まれていること。ランキングバナーの設置というアクションが、ブログランキングサイトの宣伝に繋がるわけです。つまり、ブログランキングの参加者を増やすことが、その成長を支えるエンジンとなるわけです。同じゲームで遊んでいるブログ運営者は、当然ながら、同じテーマのブログを読んでいるので、例えば、ドラゴンクエスト10のブログ運営者であれば、よく遊びに行くドラゴンクエスト10のブログに同じランキングバナーが設置されていたら、自分も仲間としてその輪の中に入りたくなる心理も働きます。

 

しかし、仕組みがいくら素晴らしくても、それだけではユーザーは大きく増えていきません。

 

当時、僕がこのブログランキングのKPI(当時はこのワードは使わなかったけど)にしたのは、ブログのアクティブの登録者数を増やすことでした。ここで注意してほしいのは、「ランキングを見にくるユーザーを増やす」ではなく、「ブログランキングの参加者を増やす」という点です。ゲームブログランキングのゴールはサイト全体の訪問者を増やすことでしたが、当面の目標や施策を「ブログランキングの参加者を増やす」ことに注力したのです。これは小さな違いのようで、具体的な施策に落としこむと大きな違いが生まれるので、超重要なポイントだったりします。

 

そもそもブログランキングを開始した直後は参加者がいないので、ランキングとして機能しない→ランキング自体に価値がない→訪問者が求めている価値あるブログが見つからない、という、良くない流れになってしまいます。そこで、ブログランキングの参加者を増やすことから始めることで、参加ブログが増える→価値あるブログがランキング化される→ランキング見たさに訪問者が増える→訪問者の中からブログランキングの参加者が増える、という好循環のスパイラルを生み出すことができるのです。もし、最初にランキングを見にくるユーザーを増やす施策から行なっていたとしたら、それは施策の順番が逆なのです。

 

さて、「ブログランキングの参加者を増やす」としたときに、具体的にどのような施策をすればよいでしょうか。当時、どういうことを考え、どういう施策をしていたかというと、実はとてもシンプルな施策を地道に続けていました。

 

サイトができてすぐは、当然のことながら、無名かつ信用もありません。いってみれば、ただっぴろい太平洋に突然ちっさな無人島がひょっこり出現したくらいなものです。当然、地図にも載っていないので訪問者は誰もいない状態。自然に参加者が増えることなんてこともありません。そんな無人島に人を連れてくるにはどうしたらよいか、ひたすら考えました。結論はひたすらブログ運営者にコンタクトを取って遊びに来ませんか?とメールすること。1通1通文面を考えて1日100通、365日毎日続けたのでした。参加者が増えると、各ブログでランキングバナーが表示されるので、アクセスが伸びていきます。結果、アクティブで15,000を超えるブログ参加者を集めて、ゲームに特化したブログランキングサイトとしては確固たる地位を確立できたのでした。

 

こうしたWebサービス運営の裏側(あるいは白鳥が水面下で足をバタバタしている的な話)はWebサービスの成功要因の1つとして、あまり語られることはないのですが、こうした泥臭いタスクまで実行できるかどうかが、成否を決めるカギだったりするのではないかと個人的には思います。

 

これは一例で、最近ではFacebookやTwitterと連動することで、もっとスマートに口コミを発生させることができます。ただ、ここで伝えたかったのは、こうした施策を行なった背景にある想いのほうです。たいていの人は「なぜそこまで?」と思うかもしれません。しかし、自分のサービスを世の中で広めたいという情熱があれば、体が勝手に動くものなのです。ゲームブログランキングは、個人的にヘビーゲーマーであったこと、自分が遊んでいたゲームの面白いブログを見たかったこと、これをみんなに使ってもらったら絶対に「ゲームで遊んでいるユーザーがよりゲームが楽しくなる」という確信があったことから、ゲームファンが遊んでいる世界の中にこのサービスを広めたいと強く思っていました。

 

最近、友人から教えてもらったQuoraで行なわれていたQ&Aも、こうした泥臭さを体現した成功例の1つとして非常に参考になるものだと思うので、ここで紹介したいと思います。「Udemyはどうやって11,000のオンラインコースを素早く獲得したのか」という質問に対して、Udemyの前社長であるGagan Biyaniによる回答を和訳したものです。Udemyはオンライン授業を開設できるプラットフォームです。

2012年の5月までの3年(2年はポストローンチ)、とりわけ僕は”インストラクター獲得”担当(基本的に山ほどのコースをUdemyプラットホームにあげる、ということ。)僕は未だにインストラクターチームのアドバイザーである。

 

Udemyは基本的にはBlogger、WordPress や YouTubeに似ている。僕らは11,000コースを保有しているけれども、90%は有機的に作られたものだ(誰かが僕たちのことを聞き、コースを後から作ったということ)。しかしながら、僕らにも誇りをもてるコンテンツ獲得のプロセスがある。ほかのたくさんのビジネスもここから学ぶことはあると思うので、以下、Udemyの最初の1,000コースにまつわる話だ。

 

1) 最初の50~150のコース獲得

Udemyを始めるにあたって一番大変だったのは、始める前にUdemyには1つもコンテンツがなかったということ。まず僕は本の著者や、教授や有名な講演者にコースをつくってもらえるよう説得を試みたが、オンラインコースのフォーマットは彼らにとってなじみがなかった。彼らはただ本を書いたり、講演をし続けたかったりしただけだった。困難だったのは彼らにUdemyを使ってもらうことではなく、オンラインのコースで教えるということだった。この3年間本当に大変なものだった。

 

最終的に、co-founderの Eren Bal が新しいプランを考案してくれた。インターネット上にはOpenCourseWareムーブメントの一端として、たくさんのクリエイティブ・コモンズ認可のコースがある。僕らは合法的にそれらのビデオを得て、(法律を理解するために、たくさんの大学の担当者と話したりもした。)Udemyに掲載した。これが僕らの最初の数百のコースで、現在、”Stanford”、”MIT”、”Yale” などと検索することにより、それらのビデオを見つけることができる。僕らはそれからTechCrunch、Mashableや他のブログでローンチし、約10,000のユーザーを獲得した。Udemyのコンテンツ獲得目的のコースは、ユーザーにとってとても価値のあるものだと気付いた。しかし、そのユーザーたちが大きなビジネスを僕らに生んでくれないということももちろん知っていた。

 

2) 初期のサクセスストーリー

ステップ1によりある程度の社会的立場とイニシャルユーザーの基盤を得て、$100万ドルのシードラウンドを確立した。僕らはそのお金を自分たちがファウンダーとして継続できるために使ったが、新しい従業員はステップ3まで一人も雇わなかった。クリエイティブ・コモンズ認可のコンテンツが途切れると、何も新たに提供するものがなかったため、ステップ1は僕らのインストラクター基盤をさらにスケールするまでには至らなかった。次のステップは経験のある教師や専門家を積極的なインストラクターになってくれるよう説得することだった。

 

最初の積極的なインストラクターを得るのは本当に大変だった。僕はスカイプコールでいろんな人(本の著者、起業家、プロのポーカープレーヤー、自分のことを魔女という黒魔術を学んだ人たちとさえ)と毎日何時間も費やした。そのうち何人かの人たちはいくつかコースをつくってくれたけれども、基本的には使い物にはならなかった。カスタマーディベロップメントの拡張版でしかなかった。

 

最終的に僕らは"Raising Capital for Startups"というイベントシリーズで話すために、僕らに投資してくれた投資家の人たちを納得させることができた。カメラを部屋の後ろに立て、部屋を70人以上のシリコンバレーやVoilaのスタートアップの人々で埋めた。最初の”アクティブ”コースを持ち、それからもう2つのコースを同じフォーマット(雇用とマーケティング)でつくり、できる限りそれらのコースのプロモーションに努めた。それらのコースは大成功で、$30-50,000を売り上げた。これによりステップ3に進むことができた。

 

3) インストラクターの成長

僕らが手動で好結果のコースを作った後、そもそものコースを教えることの価値を証明した。僕らはそれからプログラミング、技術的な事や起業家精神等の専門家を訪ね、コースを教えてくれるよう説得した。この人々は僕らが6ヶ月前に話した人たちと同じ人たちだが、今回僕らはUdemyで成功可能ということを証明できていた。そのおかげで、さらに2人のインストラクターに参加してもらえることになった(Zed Shaw とBess Ho)。彼らは以前のインストラクターより成功している人たちで、(そのおかげで)さらに5-10人のインストラクターがその夏に参加することになった。

 

いくつかのサクセスストーリーを抱え、僕らはそれからどのようにスケールしたのだろう?ここから90%以上の僕らのコースがつくられることになる(瞬く間に広まった)。人々はUdemyの価値に気付き始め、明らかに参加したがっていた。

 

しかしながら、僕らはまだ”content acquisition(コンテンツ獲得)”というもっと直接的に関わっていけるチームをUdemyで立ち上げることになる。このチームはもっとビジネスよりということを除けば、Growth(成長)チームみたいな感じだった。このチームはバーチャルアシスタント(VA)とフルタイム従業員から成り、プロセス管理や1対1の注目を集めるインストラクターとのやり取りに従事した。以下はワークフローの例だ(Pythonプログラミングコースの獲得)。

 

VA 1 がPythonプログラミングの優秀な専門家を検索する。VA 1 がEメールアドレスを取得しUdemyを代表して彼らにメールする

何人かの専門家から返信が来る

Udemy チームメンバーが電話/skype/e-mailをし、インストラクターがUdemyについての理解を深められるよう手助けをし、質問に答えたりする

理解の深まったインストラクターが次の2週間から3ヶ月の間にコースを開設する

これがコースの源で僕らはいまだにこの流れで作業している

 

一年後、Bess Hoのコースが始まり、僕らは上位の10インストラクターが$1.6 million 以上のセールスをあげたと公表した。(これは5月だったので、もちろん今は断然多い。)これがさらなるコース作りにいい影響を及ぼした。

 

マーケットプレイスビジネスにおける教訓

・まず供給する。ユーザーがいない段階で、早い段階で適応してくれる人たちを確保するのは非常に難しい

・どんな方法でもいいから最初のサクセスストーリーをつくる。ただしあまりたくさんのことには手を伸ばさないこと。1つか2つで十分

・よりたくさんの人にどうやったら自分たちの成功をプロモーションできるかを見出す。君は大忙しになる

・もしここまで辿りつくことができれば、君はもう次に何をすればいいか分かっているはず

 

翻訳:Sho

ここまで真摯な姿勢で回答をしていることにも驚きですが、それ以上に、成功への道のりをここまで具体的に共有する姿勢にはもっと驚かされます。さらっと書いているので見逃しそうになりますが、Webサービスの立ち上げの苦労や試行錯誤が見て取れると思います。Webサービスはサイトを作ってからが本当の勝負の始まりなのです。

 

ゲームブログランキングの立ち上げの時には、日本で、いや、世界でこんな愚直なことをやっている人は僕だけじゃないのか、だからきっとうまくいくと言い聞かせながら、気力で続けていた記憶があります。もっと深い部分では、「やるからには全力で、どうせ一度の人生だし。」「過ぎた時間は戻ってこないのだから、いま頑張るのだ。」というような、こっ恥ずかしくて人と面と向かってはなかなか言えないような信条もあります。

 

サービスの立ち上げでうまくいったケースとうまくいかなかったケースにどんな違いがあったかを思い返してみると、どこまで愚直に粘れたかだけだった気もします。どこまで自分のサービスを信じることができて、それを広めたいと思ったかという強い想いが大事だと思うのです。Webサービスを立ち上げると、起こってほしくないハプニングが毎日のように起こるし、新しい施策がうまくいくケースなんてほとんどありません。その中で光明を見出して、しがみついて、成功の光の穴を広げていくような毎日が続きます。芥川龍之介の「蜘蛛の糸」のような世界をイメージするとちょっと暗すぎるかもしれませんが、そんな中で上へ登ることができる蜘蛛の糸が降りてきて、スルスルと登れた時の快感がたまらなくてやめられなくなります。

  

ここ数年はWebサービスの制作が昔にくらべて簡単になってきたということもあり、本格的なエンジニアでない人でも、アイディアとやる気さえあれば、新しいWebサービスを生み出すことができるようになってきました。学生でもWebサービスをネタにスタートアップを立ち上げたり、社会人でも仕事が終わった平日の夜や休日に自分のアイディアを形にしようと精力的に活動している人も増えています。僕もブログを書くようになってから、そうした人たちから連絡が来たりして、相談に乗ったり、一緒に何かを作ったりと面白い取り組みをしてきました。TokyoOtakuModeもそんな中から生まれて、立ち上がったプロジェクトの1つです。

 

いまの社会を考えると、たとえ大企業に就職できても、一生安泰という保証が全くないし、自分でスキルを磨いて努力することは、とても良いことだと思います。仮にその試みがうまくいかなかったとしても、その過程で得た知識や人脈は蓄積されていき、次の取り組みにつながっていくからです。学生起業が増えているのは、そうした状況を敏感に感じ取っている人たちだったり、閉塞感を打破するような動きの1つなのだろうなと思います。実際に、相談に来る学生たちを見ていると、荒削りだけど信じられないほどパワフルです。また、僕が見ている限り、大企業に入ってその中でも活躍している人というのは、会社の枠組みを超えて、さまざまな活動を行ない、知識や人脈を会社にフィードバックしている人であるように見えます。

 

僕自身は20歳を過ぎてオンラインゲームの世界の中に5年以上住んでいたり、ゲームをやりすぎてゲーム攻略本を仕事にするような人間ですし、偉そうに語る立場ではないのですが、仕事でも遊びでも、ようは全身全霊でなにかに取り組むことができるかどうかということが、なにをやる上でも大事だと信じています。このブログを読んで、ちょっとでもその想いが伝わったら、やろうとしていたことの最初の一歩でも踏みだせたら、嬉しく思います。

 

 

 

 

 

募集しています

いま、僕がこのエントリーで書いた内容と同じような気持ちで取り組んでいるサービスが、日本のアニメ/漫画/ゲームなどのオタク文化を世界に発信するメディア「TokyoOtakuMode」です。(詳しくは日経の記事をご覧ください)かつて世界を席巻した製造業が瀕死の日本において、いま日本が世界に誇れるものは、こうしたオタク文化だと強く思います。10年、20年後の日本を想像すると、世界に通用する文化を支えるTokyoOtakuModeは僕らの次の世代に意味ある活動になるんじゃないかと思ってたりします。

 

TokyoOtakuModeはまだまだこれからのサービスで、うまくいくかどうかはこれからにかかっています。まさにいま立ち上げを行なっている最中です。

 

学生や社会人の方でも、もし僕やTokyoOtakuModeに興味があったら、あるいは起業やWebサービスの立ち上げに興味があったら、一度お話ししませんか?エンジニア、デザイナー、ライター、編集者、営業さんなど、幅広く人を募集しています。 hajimeataka[a]gmail.com までプロフィールを送ってください。