パパパパ

解説系YouTuberが思いついたことを書きます

スタートアップで働く人に伝えたいスピーディーに仕事を進めるための10のマインド

Tokyo Otaku Mode(以下、TOM)の安宅です。スタートアップはドッグイヤーならぬマウスイヤーとも言われ、周囲を取り巻く環境がまたたく間に変化していく世界です。小規模なスタートアップが大企業やライバル企業に勝つためにもっとも重要なことは、メンバーひとりひとりがあらゆる業務をスピーディーに行うというマインドを持つことだと思います。

ヒト・モノ・カネのないスタートアップが持てる唯一の武器がスピードです。関わるメンバーのひとりひとりがスピードを重視し、「素早く施策を進め、行動する」ことが成功へのカギだと思います。

このエントリーは、これまで僕がスタートアップの立ち上げで経験したことを元に、自分の業務スピードだけでなく、チームや会社全体のスピードを上げるために、どんなことを意識して業務に臨めばよいか、考えをまとめています。自分の業務スピードだけでなく、チームや会社全体のスピードを上げるためには、自分がどう動くべきか/どう考えるべきかが、今回伝えたいことのおおまかな話です。気合を入れて書いた分、長文になりましたが、よろしければ参考にしてください。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加



1. ボールの持ち時間を減らす

対面・メール・チャットなど、仕事上のあらゆるやり取りにおいて「即時回答・即時返信」は、スタートアップで働く上で心がけたいことのひとつです。以前のエントリーでも書きましたが、仕事やプロジェクトはタスクベースで進んでいくので、自分の回答や返信が遅れると、相手の業務をストップさせてしまう、という感覚を持つことはとても大事です。

プロジェクト全体がスピーディーに動いているかどうかを常に意識し、自分にとって優先度が低くても、相手にとって優先度が高いものであれば、自分のタスクよりも優先させて、プロジェクト全体がスムーズに進行するようにしたいものです。例えば、退社時間の前に、自分宛のメールをひと通り返信して、自分持ちのボールがない状態にしておけば、そのあと残って作業を続ける人がひとつタスクを前に進めることができます。

少人数のスタートアップでは、メンバー全員が常に膨大な業務量をかかえています。広報や総務など、バックオフィス業務に個別の担当がいるわけでもなく、プレスリリースを書いたり、オフィスの清掃、消耗品の発注まで、あらゆることを創業者含めメンバー全員で分担して行うことになります。本業以外の業務で時間をとられ、本当にやるべきことが疎かになってしまっては元も子もないので、あらゆるタスクに関わるボールを素早く正確にさばいていくことが非常に重要です。



2.ボールの待ち時間を減らす

相手にパスするスピードを速くするだけでなく、相手から速くパスしてもらう、つまり、自分の「待ち」の時間を短縮するために工夫できることはたくさんあります。

例えば、誰かに相談するときに、「どうしたらいいですか?」という丸投げ型の質問をせず、「自分はこう思うけれど、この進め方でいいですか?」と聞くことで、イエスかノーでパッと答えてもらえるようになります。何かを決めてもらいたい場合は、選択肢を提示し、それぞれのメリット・デメリットを伝えると、相手は選択肢の中から選ぶだけで済むので、相手が情報をそろえて考える時間(=自分の待ち時間)を減らすことができるのです。どういう風にパスをすれば、その後にスムーズな展開になるのかを予測して、相手にとって理想的なパスを繰り出せるといいですね。

また、普段のメールのやり取りで、いつも返信が遅いと分かっている人に、早めにリマインドを送る/口頭で確認するといった動きは、口で言うのは簡単ですが、毎回きっちりと行うことは意外と難しかったりします。いま、そのタスクのボールは誰が持っていて、自分はそのタスクの中でどのタイミングでボールを掴むのか、といった全体像を把握しながら動く必要があるからです。ちくいち確認するのは骨が折れますが、こういう小さな行動の積み重ねが、後々に大きな差を生むのです。



3.素早くタスクを進める方法を共有する

ある人がスピードを意識して作業して、素早く仕事を終えたとしましょう。しかし、別の人が同じ業務をやった時、役に立つ情報や、スマートなやり方を知らないばかりに、もっと長い時間がかかってしまうケースは多々あります。

情報ややり方やを知らない人に対しては、素早く行う方法を教えてあげることが大事です。今まで半日かけて作成していたデータ集計が、Excelの関数ひとつでわずか10分になるなんてことは、本当によくあります。エンジニアがシステムを開発しなくても、やり方を知っていれば生産性を上げる機会はたくさんあります。社内の部下や後輩などが相手の場合には、一度自分がやってみせて、やり方を教えてあげるのもよいですね。知っていればスピードを上げられる経験や知識については、どんどん共有していく雰囲気や文化を育みたいものです。



4.「なる早」は禁句

誰かに仕事を依頼するときに、「なる早でお願いします。」は、つい使ってしまいがちなフレーズです。

しかし、相手によって「なる早」の優先度がまちまちだったり、いつボールが返ってくるかわからず、逆にスケジューリングしづらくなるという点で、じつは魔性のフレーズだと考えています。仕事を依頼するときは、きっちり期限の設定をしましょう。少なくとも、「●月●日までにできますか?」と聞けるとよいですね。

また、上司が部下に対して、「なる早」を使っている場合、部下の業務量を把握できていないケースが多いので、黄色信号のフレーズとも言えます。他に持っている業務とその進捗度合いを把握したうえで、「先にこの仕事に取り掛かり、●日までに仕上げてほしい。」とか「急ぎではないので、他の仕事の合間にやってもらって来週金曜までに提出するように。」などと、具体的に伝えるようにしたいものです。

 

 

5.信頼関係がコミュニケーションを加速させる

社内外の関係者と信頼関係を築くことは、スピーディーに仕事を進めるうえで、本当に大事なことだと思います。親密な関係を築ければ、コミュニケーションにかかる時間は、どんどん減っていきます。一言で言うと、「あうんの呼吸」の関係ですね。

例えば、一般的にメールの冒頭には、「お世話になっております、TOM安宅です。」、文末に「よろしくお願いいたします。」と入れる慣例がありますが、親密な関係であれば、その2つは取り除くことができると思います。これだけで、書く手間と、読み/読ませる手間を省略できます。1通のメールでの時間短縮は、2人合わせても1分くらいかもしれませんが、これが毎回となるとチリツモで、年間を通じれば大きな差になります。もちろん、いくら時間短縮になるからといって、信頼関係ができあがってないタイミングで行うと、逆に信頼を失いかねないので、相手によって使い分けましょう。

メールの定型文はほんの一例ですが、他にもあらゆるコミュニケーションにおいて、”信頼関係に応じたコミュニケーションの省略”を心がけることで、かなりの時間を節約できるでしょう。ただし、信頼関係を過信してギリギリを攻めすぎて、信頼関係が崩れるなんてことのないようにバランスは大事です。

対面したときにしっかり意思疎通ができ、目的やゴールの共通認識ができていれば、実際にタスクを進める際のやり取りをどんどん簡素化していくことができます。仕事ではコミュニケーションが大事とよく言いますが、お互いの信頼関係の元、最低限の連絡でコミュニケーションが成り立っているのは、良い兆候です。

逆に、業務に対して疑問を持っている相手や、目的・ゴールの認識にずれがある相手とのやり取りというのは、非常に時間がかかるものです。仕事を始める前に、目的やゴールの確認、考えの統一や言葉の定義のすり合わせをしたり、終わったあともアフターケアをしたりと、信頼関係がない分、コミュニケーションにさかれる時間が増えることになります。そう考えると、じつは仕事を始める前までに、相手とどれくらい信頼関係を作っておけるかが、業務全体のスピードを引き出すためには重要であることが分かると思います。

これは社内のやり取りでも言えることです。会社のビジョン・ミッションや価値観が浸透していない新しいメンバーは、たとえやる気があっても認識のずれや、アウトプットに齟齬が生まれがちなので、考え方を一致させ、しっかり信頼関係を築くことが大切です。



6.経験をたくさんする・情報をたくさん得る

仕事を進めていくと、さまざまな問題に直面すると思います。その際に、同じような経験をどれだけしてきたか、情報をどれだけ知っているかによって、問題解決のスピードが大きく変わります。パターン認識と言い換えてもいいでしょう。

過去に失敗した経験がある人は、次にどこに気を付ければよいか、どう工夫すれば目の前の問題を解決できるかにいち早く気付け、スムーズに仕事を進められるようになります。

また、この業務にはあのツールを使えば早そうだとか、以前こういうツールがあったから、探せばこういうツールがありそうだとか、自分の培ってきた経験や持っている情報から、発展的に思いつけるような感覚を持てるようになると、ますます仕事を素早くこなせるようになると思います。

ここでいう「情報」には、本やニュース記事などから得られる外部情報だけでなく、社内メンバーのリソースや体調など、可視化されない内部情報も含まれます。また、メンバーのタスクがどこまで進んでいるかという「進捗」も重要な情報です。各メンバーの進捗情報を把握できていれば、予定と比べて順調なのか分かりますし、予定より遅れていたら、アドバイスやサポートができます。しかし、もし「情報」を知らなければ、次のアクションに繋げることができないわけで、このことからも「情報」の重要度が分かると思います。



7.経験や情報を整理しておき素早く引き出す

自分の経験や情報をもとに、さまざまな局面で素早く判断できるようになると、仕事のスピードは上がっていきます。しかし、たくさん経験や情報を持っていても、うまく活用できなければ宝の持ち腐れです。そのために大切なことは、経験の記憶や情報を、「正確かつ最新の状態で残しておくこと」だと思います。あのときにこう判断したから、今回も同じ対応をしたいと考えた場合でも、記憶があいまいだったり、それが前々回の対応の記憶で、前回の対応のことは忘れていたり、実は前回の対応は自分の知らないところで他の人がしていた場合、正しい判断ができなくなってしまいます。

「記憶」をPCのメモリ、「記録」を外部のハードディスクと捉えると分かりやすいと思います。何か情報を参照するときに、メモリ内にあるデータ、すなわち自分の記憶にあれば、瞬時に情報を引き出すことができます。覚えておける内容のものであれば、正しく記憶し、その記憶をもとに判断をするのが一番スピーディーに判断できる方法です。

しかしメモリの容量、つまり人の記憶できる容量には限りがあります。そんなときは、外部のハードディスクに情報を参照しにいきます。それが記録です。記録することには時間がかかりますが、正しく記憶する自信がない場合や、他の人へ共有する可能性があることは、記録を残しておくと、あとで有益な情報となります。

僕の場合は、記録はGmailに集め整理しています。自分宛に、経験や情報に関するTIPSやチート集を、後から自分が検索するであろうキーワードと一緒に送っておけば、必要なときにすぐに情報を引き出すことができ、スピーディーな判断ができるようになります。



8.勇気を持って決断する

「過去にこう対応したから、今回もこうしよう」という判断は、スピーディーに仕事を進めるうえで、有効な手です。しかし、実際には、前回の事例をそのまま活かせることは、それほど多くないということが分かります。また、算数のようには正解/不正解がはっきりしていないことはよくあります。そんなとき、どう判断すればよいか迷ってしまいがちですが、スタートアップにおける最悪の選択肢は「保留」です。このやり方で本当に正しいのか不安になることもあるかもしれませんが、それでも保留しては、前に進んでいきません。それが後からみたら失敗の決断だったとしても、”選ばないといけない”のです。

スタートアップでは手探り状態の中、そうした大事な決断を瞬時に行っていく決断力、意志力の強さが試される場面が非常に多いです。僕らは、英語もできないのに500startupsというシリコンバレーのベンチャー育成機関に行くことを、数週間で決断しました。エアチケットも滞在する家も旅立つメンバーも決まってない中、メンバーによっては、仕事を退職したり、嫁・子供を説得したりと、世間的に考えると難しい選択を迫られていたと思います。

どんなシーンでも、何かを決断するということはなかなか難しいものですが、情報をいくらそろえても、最終的にはやってみないと分からないというのが現実です。失敗しようが、勇気を持って決断することがスタートアップの宿命です。たとえ、その選択した道がイバラの道だったとしても引き返せません。普通なら失敗するようなことでも、成功させてしまう勢いで取り組めばいい、と”思い込む”というのが正直なところかもしれません。

僕らが500startupsに行く決断をしたとき、シリコンバレーに行ってやり遂げれば、TOMを取り巻く世界が変わると信じ、どんな困難が待ち受けていても、大きなチャンスだと感じました。爆発的な成長を目指し、日々取り組んでいる中で、ビッグチャンスが目の前を通った時、みすみす見逃すことはできなかったのです。リスクが高くても、実現が困難だったとしても、成功した時のリターン(=事業の成功や会社の成長)が大きければ突き進む、という考えで突き進んだのです。



9.自分なりの評価軸を持つ

スピーディーな決断をするうえで有効なのが、自分なりの評価軸を持つことです。あるデザインについて「GO」を出すかどうかを判断する場合、「自分はセンスあるから大丈夫!」と信じて、自分の直感で判断するのもよいでしょう。その自信がない場合には、上司に確認するでも、センスのある●●さんに常に確認するでも、チーム内で多数決を取るでもOKです。特に、デザインなど絶対的な正解がない業務では、迷っていたらいつまでたっても先に進まないので、このときにはこういう対応をしようと自分で決めておくことが大切です。この評価軸は、経験を積んでいく中で洗練されていくと思いますので、そのときの自分が考えたベストなものであれば問題ありません。

ちなみに僕は、何らかの判断が必要なとき、「これを進めると、成長スピードが上がるか、目標に近づいているか」を概念的に捉え、「100点中80点くらいだな」などと点数化して判断するようにしています。評価軸の持ち方に迷ったときには参考にしてみてください。



10.常に最高のクオリティは必要ない

スタートアップでは、創業期や成長期など、そのときの状況やステージによって、求められるクオリティはめまぐるしく変化していきます。今、どういうクオリティが求められているかきっちり把握して、その都度、費用対効果を判断し、その状況(ステージ)に応じたベストなアウトプットを出すことは非常に重要です。

例えば、デザインや文章には正解がなく、いくらでもブラッシュアップできるので、なかなか自分で納得がいかず、時間をかけすぎてしまうことがあるかと思います。しかし、ことスタートアップにおいては、デザインや文章に限らず、業務すべてにおいて、1週間かけて100点を取るよりも、3時間で70点を取ることをおすすめします。ようやく100点に近づいたと思ったところで提出して、方向性が違っていたら、今までの時間は無駄になってしまいますし、そもそもアウトプットがなかったその1週間が機会損失になっている可能性も高いのです。できるだけ早く50点と思うところまで完成させて、その時点で方向性を確認してもらい、ずれていないと分かったら、そこから詳細の作りこみを始めるほうが90点までの道のりは早く進むはずです。

 

ここで挙げた例のひとつひとつは些細なことかもしれません。でも、それをスタートアップに関わるメンバー全員で実行すれば、相乗効果で事業の成長スピードはどんどん加速していくはずです。Tokyo Otaku Modeでは、自分も会社も神速で成長させたいという情熱を持ったメンバーを募集しています。もし僕やTokyo Otaku Modeに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に h_ataka[a]tokyootakumode.com までプロフィールを送ってください。Wantedlyでも募集しています。

 

仕事が捗るChrome使いこなし術 16個

Tokyo Otaku Modeの安宅です。

以前、「Gmailの使いこなし術」を書きましたが、今回はGmailと同じくらい仕事で使う、Google Chromeについて書きたいと思います。メーラーと同様、毎日使う大事なアプリといえばブラウザです。Google Chromeの使いこなし術は、ひとつひとつの操作でみるとほんの数秒の短縮です。しかし、これらを実践することで1日10分の時間短縮ができるとしたら、1年間で約50時間もの時間を生み出すことになります。

 今回の内容はパソコンの基本操作もあり、初歩的な話も多いですが、ここに書かれている内容をすべて実践できれば、一定以上のスピードでブラウジングできるようになりますので、パソコン操作が苦手な人はぜひ頑張って実践してみてください。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 


なお、紹介する16個の使いこなし術のうち、大部分を占めるのがショートカットの活用です。ショートカットは慣れるまでは、作業スピードが落ちてしまうことが多く、ついついこれまでのやり方をやってしまいがち。しかし、いったん慣れてしまうと、「なんでこれまでショートカットを使ってこなかったのだろう」と後悔することうけあいなので、「覚えるまで絶対にショートカットで作業する」という強い意志を持って取り組むことが大事です。

しかも、ショートカットは他のアプリやサービスでも似ていることが多いので、ひとつのアプリやサービスを覚えると、他への応用ができ、どんどんパソコン操作が楽になっていきます。

それでは、早速紹介していきましょう。ひとつひとつショートカットコマンドを試しながら読み進めると、より深い理解ができると思います。

※2014年7月現在、Mac OS X10.9.3 + Chrome Ver.35を対象にしています。

 

1. リンクを新規タブで開く

command + クリック


例えば、複数URLを素早く新しいタブで開く時などに重宝します。
試しに、otakumode.com のトップページでDaily Rankingの商品ページを4つ開いてみてください。

この商品ページをショートカットなしで操作しようとすると、

  1. 商品画像の上にカーソルをあわせる
  2. 右クリックを押す
  3. 「新しいタブで開く」にカーソルをあわせる
  4. 「新しいタブで開く」をクリック

の4ステップを4回、計16ステップの操作が必要です。

ショートカットを使うと、

  1. 商品画像の上にカーソルをあわせる
  2. command + クリック

の2ステップで、計8ステップで操作が完了します。

ステップは判断・行為が発生するタイミングであり、ステップ数が多いとそれだけミスの可能性が高まり、最短のステップに収めることも難しくなるのです。ショートカットとは、素早く作業するだけでなく、ミスなく作業できるという分かりやすい例ではないでしょうか。
※クリックをするだけで新規タブで開く設定になっていたり、逆に command+クリック をしても新規タブで開かない設定になっているサイトもあります。



2. ページ更新

command + R

開いているページをリロードしたい時に行う「ページ更新」のショートカットです。
ブラウザの左上にある「更新マーク」を押すことでもページ更新は行えますが、マウス/トラックパッドの操作は押し間違えなどが起こりやすく、時間をロスしがちです。

command + R を押せば、スムーズにページの更新ができます。



3. ページ内検索

command + F

表示されたページで調べたいキーワードがなかなか見つからない場合に使う
「ページ内検索」のショートカットです。

ショートカットを使わない場合、

  1. ブラウザ右上のハンバーガーアイコン(「三」の形のアイコン)をクリック
  2. 「検索...」にカーソルをあわせる
  3. 「検索...」をクリック
  4. キーワードを入力

で、ようやく検索できます。

しかし、ショートカットを使えば、

  1. command + F
  2. キーワードを入力

のわずか2ステップで検索できます。

検索時は、enter で次の検索候補に進めたり、shift + enter で前の検索候補に戻れることも、一緒に覚えてしまいましょう。



4. タブ移動

横移動:command + option + ← or →
指定のタブへ移動:command + 1 - 8
右端のタブへ移動:command + 9

複数のタブを開いている時に効果的なショートカットがこちらです
時間短縮を実現させる上で、もっとも覚えておきたいショートカットのひとつだと思います。

いままで活用していなかった人は、試しにタブの横移動や指定のタブ移動はショートカットに切り替えてみましょう。その際に重要なのは、タブは開き過ぎないようにしておくこと。同時に開くタブは、多くても10個までにするほうが良いですね。タブが整理整頓された状態になるので、仕事の生産性向上に一役買います。

いったん慣れたら、マウス/トラックパッド操作でタブを行ったり来たりするのが、いかに非効率であるかが実感できると思います。また、タブを開き過ぎる癖がある人はOneTabで定期的に整理整頓しておきましょう。
OneTabはこちら



5. ページ印刷

command + P

ほとんどのアプリやサービスで共通の「印刷」のショートカットで、Google Chromeでも例外なく印刷を行えます。



6. 操作のキャンセル

esc

他アプリと同様、Google Chromeでも、誤った操作をしたときは、esc を押すことで、操作をキャンセルできます。例えば、5で紹介したcommand + P を押した後に esc を押してみてください。キャンセルの意味をすぐ理解できると思います。他にも esc が使える場面が多々あるので、操作をキャンセルしたいときに esc を押して感覚を養うと良いでしょう。



7. タブを閉じる

command + W

不要なタブ、間違って開いたタブ、開きすぎたタブなど、このショートカットを使ってどんどん閉じていきましょう。整理整頓を素早く行えます。

ただ、このショートカットはひとつだけ注意があります。Wの左隣のQ、つまり command + Q が、Google Chromeを閉じるショートカットであるため、操作ミスをすると、アプリ自体が閉じて、再起動までに時間をロスすることになります。

そのための対策として、次の8で解説する設定を行うと良いでしょう。



8. アプリ終了時に確認画面を表示する

Google Chromeの設定で、アプリが終了する前に警告メッセージを表示するようにできます。
Google Chromeを立ち上げた状態で、
画面左上 > Chrome(りんごのマークの右隣)> 終了する前に警告メッセージを表示する
にチェックを入れておきましょう。

7で説明した、誤って command + Q を押し、アプリが終了してしまうのを防げます。



9. シークレットモード

Shift + command + N

Google Chromeの便利なシークレットモード機能を素早く使うショートカットです。とあるサイトに複数のアカウントでログインしたいときに、ちくいちログアウトするのではなく、シークレットモードを立ち上げることで、同時にログインできるようになります。

シークレットモード使用時には、タブの切替(日本語キーボード:command + fn + F1 / 英語キーボード:command +`(1の左隣))が便利です。タブの切替コマンドは、エクセルや他のアプリでも使用できます。



10. URL選択

command + L

指定のURLをコピーしてメールやSNSに共有するといったシーンで有効なショートカットです。1日に数回は機会があるのではないでしょうか。

command + L でURLが全選択されるので、続けて、command + C でURLをコピー、
メールやSNSなどに command + V でペーストという使い方です。

Google Chromeの場合、URL欄がそのまま検索ボックスになるので、その画面で検索を素早く行いたい時にも有効です。ただし、command + T で新しいタブを開く方が検索は使いやすい、という人も多いと思いますので、上手に使い分けましょう。



11. フォーム操作

tab / enter / ← or  →  / スペース / 数字 or アルファベット

Webサイトなどにある入力欄、つまりフォーム画面での操作のショートカットです。次の入力欄に移動するときは、tab を押すと、キーボードから手を離さなくて済むため、操作がスムーズになります。入力欄を戻るときは shift + tab で移動できます。

ちなみに、フォームでよくある、「生年月日」や「住んでいる国」などを選択するプルダウンも、数字を入力したり、ローマ字を入力すると、近しい選択肢までジャンプできます。また、「男/女」のどちらかを選択するラジオボタンは ← → のカーソルキーで選択、「興味のあるカテゴリ:芸能/ペット/スポーツ」など複数選択できるチェックボックスは、スペースを押すと選択できるので、覚えておくと便利です。



12. 表示の拡大/縮小

拡大:shift + command + "+"
縮小:command + "-"
元に戻す:command + 0

ブラウザ表示の拡大/縮小のショートカットです。
文字の大きさを調整するときに便利です。



13. ページスクロール

下へスクロール:スペース
上へスクロール:shift + スペース

Webサイトで縦に長いページのブラウジングで活躍するショートカットです。Macは2本指スクロールが快適ですが、キーボードから手を離さずに上下スクロールできるので、慣れてしまうと手放せなくなります。



14. 固定タブの活用

タブ上で右クリック→タブを固定

常に表示させておきたいページは、この機能を使うと、左端にタブがまとまるのと、タブの右側のスペースが広く使えてお勧めです。固定タブの活用方法は無数にありますが、僕は社内チャットツールのHipChatと作業用BGMの2つを固定タブにしています。

f:id:hajimeataka:20140711100441p:plain




15. エクステンションの活用

各エクステンションをインストール

エクステンションを有効活用すれば、Google Chromeの利便性を最大限引き出すことができます。
僕がお勧めするエクステンションは以下の2つです。


Bitly

長いURLを短縮できるツールです。
独自ドメインも設定でき、ワンクリックでURLを短縮できるので、とても便利です。

Bitlyはこちら


Awesome Screenshot

いま開いているページのスクリーンショットを撮影したいシーンで重宝するエクステンションです。縦長のページのスクリーンショットを撮影する場合、Mac備え付けのキャプチャー機能だと、何度もスクロールさせながら撮影して、あとで画像を結合する必要があります。このエクステンションを使えば、ボタン一発でページのフッターまでのキャプチャーを撮影してくれます。
※一部ページは利用できないことがあります。

Awesome Screenshotはこちら


 

16. ブックマークバー

ブラウザのブックマークの利用方法は、人によって千差万別です。
なるべくブックマーク数を減らして、必要なページのみに厳選したほうが、仕事の生産性が上がると考えています。

僕自身、なるべく多くのブックマークをフォルダ分けして、いかに整理整頓するかに情熱を燃やしていた時期もありました。フォルダを切って、キレイに整理整頓すると、仕事をした気分になるものですが、よくよく観察してみると、頻繁に使うブックマークは多くて十数個くらいで、残りのブックマークは数ヶ月に1回使うかどうかでした。

考えてみれば、頻繁にアクセスするページなのに、

  1. フォルダを選択
  2. ブックマークを選択
  3. ブックマークをクリック

というステップを踏むことの時間的ロスはチリツモで非常に大きくなります。そのため、今はブックマークはフォルダに入れず、ダイレクトに使うページにジャンプできるようにしています。

その際に、ブックマークの名前は空にして「アイコン」のみ表示させるのもお勧めのやり方。こうすることで、ブックマークバーを広く使えるようになります。ブックマーク名がないと使いづらいと思われるかもしれませんが、人間の脳は不思議でアイコンと場所が固定されていれば、どのページにアクセスするか自然に覚えてしまうようです。

f:id:hajimeataka:20140711101037p:plain

僕のブックマークバーはブックメーク名を空にして、シンプルにこんな感じです。


よく使うブックマークとフォルダに入れるブックマークを分けるという方法もあるかと思いますが、そもそもブックマークを整理整頓する時間がもったいないというのが、個人的な見解です。逆に頻繁にアクセスはしないけど、どうしてもブックマークしておきたいサイトの場合、GoogleスプレッドシートにURLをまとめておいて、そのURLをブックマークアイコンで管理したほうが生産的です。

ブックマークに入れておくことで、ついつい暇つぶしのサイトに行ってしまうということも、元からブックマークに入れておかなければ起きない問題です。また、Google Chromeでは、最近アクセスしたページのタイトルやURLを検索窓に入れることで、サジェスト機能が働くので、頑張ってブックマークを管理するメリットも少なくなっていると思います。

細かい話をもうひとつ。ブックマークはアクセスしたいページにダイレクトにジャンプするように設定しましょう。意外とやってしまうのが、ダイレクトにページに行かず、ワンステップ前のページをブックマークして、そのまま放置してしまう人って多いですよね。これだけで毎回数秒のロスになるので、面倒くさがらずに変更しておきましょう。

 

以上、Google Chromeの使いこなし術を駆け足で紹介しました。

 

Tokyo Otaku Modeでは、Chromeをさくさく使いこなすメンバーを大募集中です。Tokyo Otaku Modeでは、世界を獲りたいエンジニアさんや、将来大きな成果を上げたい情熱を持った学生インターンを募集しています。 

昨年から始めたeコマース事業が順調に成長してきており、日本が誇るポップ・カルチャーを世界に発信するという、日本発のグローバルサービスの礎をいま築きあげてきています。もし僕やTokyo Otaku Modeに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に h_ataka[a]tokyootakumode.com までプロフィールを送ってください。Wantedlyでも募集しております。いまはジョインはできない方も、「応援」してくれたら嬉しいです。

 

仕事が捗るスプレッドシート活用術5つ+神関数3つ

Tokyo Otaku Modeの安宅です。「最近注目しているプロダクトは?」と聞かれたら、迷わず「Googleスプレッドシート」と答えます。Googleスプレッドシートの最近の進化は本当に革命的です。あまり話題になっていないのですが、Googleスプレッドシートは新バージョンになって、体感では従来の3倍速と思えるほど高速になりました。かつ、1つのスプレッドシートに書き込めるセル数も200万セルと大幅に増えました。

以前だと一定行数を超えたCSVファイルはインポートができなかったのですが、新スプレッドシートではよほど大きすぎない限りはスムーズにインポートできるようになりました。

データの集計時によく使うSUMIF関数は、以前なら変則的な使い方をしなければなりませんでした。しかし、新バージョンではそのまま使えるようになったりと、まさに痒いところに手が届くバージョンアップがなされて、ますますGoogleスプレッドシートから離れられなくなりました。

Tokyo Otaku Modeでは表計算ソフトとして活用するのはもちろん、世間的には揶揄されがちな「方眼紙」的な使い方も推奨しています。今回は、その典型的なフォーマット5つと、僕が”神”と思っている3つの関数を紹介したいと思います。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

1. 作業管理シート

f:id:hajimeataka:20140422123855p:plain

 

f:id:hajimeataka:20140422123903p:plain

 

2. 進行管理シート

f:id:hajimeataka:20140422123910p:plain

 

3. 集計シート

f:id:hajimeataka:20140422123917p:plain

 

4. 比較シート

f:id:hajimeataka:20140422123926p:plain

 

5. 網羅シート

f:id:hajimeataka:20140422123940p:plain

 

 

複数人が関わるプロジェクトやタスクは、こうしたフォーマットを活用すると、仕事がスムーズに回ります(一定規模以上の場合は、メール通知や権限周りで限界があるので、専用の進捗管理ツールを使ったほうが良いです)。

表を作るコツは ”作業と進捗を可視化” することです。その表を見て、何が重要なのか、何を意味するものなのかが、初めて関わるメンバーがいてもパッと分かる形が理想です。表の一覧性やワーディング、デザインも大切です。表が崩れていたり、言葉の定義があいまいだと、ミス・コミュニケーションを誘発してしまいます。分かりやすく、美しい表を作ることで、関わるメンバーのやる気も変わってきます。

表が完成したらメンバーと打ち合わせを行いましょう。打ち合わせ時にその表をベースにすること、進行がスムーズになります。誰に進捗確認をすれば良いかが明確になります。表にすることで、タスクの漏れに気づけたり、タイムスケジュールをイメージすることで、プロジェクトの進行が前倒しで進んでいるのか、遅れているかが分かります。

ちょっとしたプロジェクトでもフォーマットを整えて、事前の準備をしっかりしておくことで、その後の成否が大きく変わってきます。上手に活用していきたいものです。

 

 

続いて、Googleスプレッドシートで僕が感動を覚えた”神関数”を3つ紹介します。

1. IMPORTRANGE関数

Googleスプレッドシートがローカル表計算ソフトに比べて、圧倒的に優位である理由の1つがこの関数でしょう。

簡単に言うと、外部のスプレッドシートの1シートをすべてのセル、もしくは特定の範囲で絞り込んで別のスプレッドシートに読み込むことができる関数です。

言葉で説明するより、こちらを見ていただくほうが一目瞭然です。

こちらのシートを、

f:id:hajimeataka:20140422124052p:plain

 

こちらのシートに呼び出しています。

f:id:hajimeataka:20140422124007p:plain

 

1シート200万セルという限界を突破できるのと、ログデータなどのマスターシートをさまざまなシートで逐一更新する必要がなく、大本になるマスターシートを1回更新するだけで、あらゆるシートが自動的に更新されるのです。使い方はまさに無限大。個人的にはExcelを習いたての時にvlookupを知った時以上の感動がありました。

 

 

2. UNIQUE関数

こちらもスプレッドシートならではの関数で、特定の行でダブリがあるリストをユニークなリストにまとめてくれます。

f:id:hajimeataka:20140422124103p:plain

 

 

3. FILTER関数

 冒頭で紹介した「1. 進捗管理シート」でも利用している関数です。大本のシートの特定のセルを条件にリストを絞り込んで表示できます。

サンプルはこちらです。

f:id:hajimeataka:20140422124123p:plain

 

 

スプレッドシートにデフォルトで付いている「フィルタ」機能と同様の動きをするのですが、マスターシートを「フィルタ」で絞り込むと、複数人で作業する場合に非常に厄介ですよね。そんなときに、別スプレッドシートでIMPORTRANGE関数を使ってマスターシートを読み込み、FILTER関数で見たいデータを絞り込んでおくと、確認したいデータをすぐに表示できます。

 

 

Googleスプレッドシートを上手に活用することで、プロジェクトやタスクを、なるべくコストをかけずに、ミスなくスピーディーに進めていくことができます。何かのご参考になれば幸いです。Tokyo Otaku Modeでは、世界を獲りたいエンジニアさんや、将来大きな成果を上げたい情熱を持った学生インターンを募集しています。もし僕やTokyo Otaku Modeに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に h_ataka[a]tokyootakumode.com までプロフィールを送ってください。

 

Tokyo Otaku Modeの詳細はこちらまで。

スタートアップで働く僕が実践しているメールTips50

Tokyo Otaku Modeの安宅です。先日、とあるメンバーから「安宅さんのメール対応のテクニックを教えてください」と言われたのがキッカケで、社内向けにメール対応のTips集を共有しました。せっかくなので、ブログにも公開してみたいと思います。

言われてみれば、一日500通以上のメールに目を通しているのと、毎日50件くらいメールを送信しているので、おそらくスタートアップで働く人の中でも、そこそこメールの処理量は多いと思います。ひとつひとつは大したテクニックではないですし、当たり前のことが多いですが、積み重なると効率的にメールを捌けるようになると思います。かなり個人的な内容で、かつ、かなりの長文ですが、よろしければ参考にしてみてください。ただし、一部の人にはまったく役に立たたないかもしれませんので、その点はご了承ください。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

  

はじめに 

「メール」はビジネスのもっとも基本的なスキルであることは、皆さんは充分に理解されていると思います。メールを送受信するメーラーは、野球に例えれば、野球選手のグローブみたいなもの。野球選手が毎日グローブを磨くのと同じく、メーラーも常にメンテナンスしていき、大切に使っていきたいものです。

もし、あなたが、メールの対応が遅い&苦手だと思っているならば、これまでのやりかたを完全に変えてみたら良いと思います。その際は、ここに書かれている通りにそのまま実践してみることをおすすめします。自己流を発揮するのは、そのあとでも遅くありません。

 

 ちなみに、この内容の通りに実践すると、たぶん、こんなことができるようになります。

  • 届いたメールに対して、即時返信、即時対応できるようになります
  • メールで得られる情報が増え、チームや会社全体を把握することができます
  • 全体を把握することで、いま自分が何のために動いているか、目的が明確になりま
  • 忙しいときでも、自分に与えられたタスクを忘れることがなくなります
  • 自分が抱えているタスクが明確になり、いま何をすればいいかが分かります
  • 新しいタスクを振られたときに、自分があとどれくらい余力があるか分かります
  • 相手が忘れているタスクに気づけ、タスクの放置が減ります

 

ただし、これを完璧に実践するには、下に挙げるような取り組みや心構えが前提となります。

  • タスク管理はGmailとGoogleカレンダーだけに集約す
  • メールの未読は0件にキープし、その状態でタスク管理している作業を進める
  • 自宅にいるときも、スマートフォンなどで、夜寝る直前まで&朝起きたらすぐにメールをチェックする
  • 休日でも空いた時間にメールをチェックする
  • 相手に確実に伝わる文章テクニックを磨く
  • シンプルな文章を心がけ、素早くメールを書く。1つのメールに掛ける時間は1分以内を目安に
  • 長文メールは書かない。内容が多い場合は、箇条書きにして、口頭で補足する
  • メールを送る相手と関係値を作ることで、簡潔なメールのやりとりで済ませるようにする

 

ちなみに、今回の記事はGmailとGoogleカレンダーを中心に解説しています。

 

まずは、メールを受け取った時の流れを把握しましょう。

  1. メールの仕分け
  2. メールの閲覧
  3. メールの内容によって、メール返信 / タスク化

毎日届くメールをGmailのフィルタ+ラベル機能を活用して仕分けし、メールを素早く閲覧していきます。メールの中で、自分に関わるもの、返信が必要なもの、タスクになるものを、Gmailのスター機能を使って、タスク管理(Todoリスト)に入れます。未読がなくなったら、スター一覧から、いまやるべきタスクを1つずつ進めていきます。

基本的な仕事の進め方はこれだけです。メール以外の経由からタスクになったものは、自分宛てにやるべきタスクをメールで送って、スターを付けておき、スター一覧には、あなたがするべきタスクをすべて並べましょう。

タスク管理は人によってすでに色々なツールを使っていると思いますが、僕が推奨するのはGmailとGoogleカレンダーの2つだけに集約する方法です(メンバーと情報共有が必要なプロジェクトの進捗管理は別にしています)

 

ここから先は、各項目で細かい設定やテクニックを紹介します。単に時間短縮をするだけでなく、ミスを防ぐための工夫をしつつ、素早く正確なメール対応を目指しましょう。



Gmail設定編

まずはGmailを以下のように設定しましょう。

 

1. 受信時のアラートはオフにする

メール受信のアラートはGmailの便利機能の1つですが、受信時のアラートはほかの作業の妨げになるので、オフにしておきましょう。「設定」→「全般」→デスクトップ通知の「メール通知 OFF」にします。基本方針として、できるだけタスクに集中できる環境を作っていくことが大事です。

  

2. 全員返信をデフォルトに設定する

情報共有の意味でも、CCに入っているメンバーにも常に返信をするように心がけましょう。「設定」→「全般」→「返信時のデフォルトの動作」から「全員に返信」を設定します。 

 

3. デフォルトの送信元を仕事のアドレスにする

スタートアップで働いていると、プライベートよりも仕事のメールの方が確実に多くなります。プライベートなメールと仕事のメールを一緒に管理している場合は、デフォルトの送信元を「メール」→「アカウント」→「名前」の項目で仕事のアドレスに設定しましょう。

  

4. ショートカットコマンドをつかう

パソコン操作に慣れてくると、マウスで操作するよりもキーボードで作業するほうが、圧倒的にスピーディーになります。Gmailにはさまざまなショートカットコマンドが用意されているので、よく使うコマンドは無理矢理でも使って、身体に覚え込ませましょう。

「K」「J」でメールの次前移動、「Tab+Enter」で送信、「Z」で送信キャンセルなどは、特に使用頻度の高いコマンドです。

「設定」→「全般」→「キーボード ショートカット」をONにすると、ショートカットコマンドが使えるようになります。1回あたり数秒の時間短縮ですが、これが毎日積み重なると大きいです。

ショートカットコマンドの一覧はこちら → https://support.google.com/mail/answer/6594?hl=ja

 

5. メール作成は「フルスクリーンをデフォルト」にする

Gmailの場合、デフォルト設定では画面の右端でメール作成することになりますが、視点の中心にないので、メール文章が作りづらいです。しかも、文章を書いている時にメールの一覧など余計な情報が目に入るのも、良い環境とは言えません。メール作成に集中できる環境を整えていきましょう。

「メール作成」→メール作成画面の右下の「▼」→「フルスクリーンをデフォルトにする」にチェックで設定できます。

  

6. 二段階認証ログインにしてセキュリティを向上させる

二段階認証ログインはセキュリティ上、必ず設定しておきましょう。

二段階認証ログインの設定はこちら → https://www.google.com/landing/2step/?exp=gmail_e1

上記ページから「使ってみる」→「設定を開始」から設定します。電話で確認が取れた特定のPCからのみログインすることが可能になるので、セキュリティが強化されます。

 

7. 重要マーク機能は使わない

重要マーク機能は、天下のGoogleと言えども精度がいまいちです。

この機能に頼っていると、逆に本当に重要なメールを見逃すことが多いので、この機能は外しておきましょう。「設定」→「受信トレイ」→「重要マーク」で設定できます。

  

8. ソーシャルタブ、プロモーションタブは外す

こちらも精度がいまいちなので、「設定」→「受信トレイ」と「ラベル」の項目でチェックマークを外しておきます。(ちなみに、2014/3/18現在、バグがあり、カテゴリから外しても、なぜか自動仕分けが行われるようです)

 

9. 1ページの表示数を100件にする

メール表示件数を「設定」→「全般」→表示件数の項目から100件に設定します。こうすることで、ページングすることなく一覧できるメール件数が増えて便利です。 

 

10. フィルタ+ラベル機能を最大限活用、整理する

フィルタ+ラベル機能こそ、メール仕分けの最強の武器です。Tokyo Otaku Modeではプロジェクトやチームごとにメーリングリストが分かれているので、それにしたがってフィルタとラベルを設定しています。

 

11. 閲覧不要なメールは早めにフィルタす

定期的に届くメールの中で、閲覧すら不要なメールは、なるべく早くフィルタするようにします。送信元、件名、宛先などで絞り込み、メールが届いた時点で既読にしましょう。メールの処理数を減らせ、効率的になります。フィルタの設定は毎日最低2〜3件は行なっています。 

 

12. ラベルは一画面に収まるようにする

スクロールしないと未読メールが見られないとしたら、下の方にあるラベルに置かれたメールの見逃しが増えます。ラベルは増やせばいいものではなく、メールを効率的に閲覧できるように整理するためのものです。一画面で見られる一覧性を確保しましょう。

ちなみに、参考までに僕のラベルを公開します。スター付き、迷惑メールのラベルが上にあるのがポイントです。

f:id:hajimeataka:20140316190231p:plain



13. 迷惑メールも確認する

Gmailは迷惑メールフィルタの精度は非常に高いのですが、100%の精度ではないので、通常のメールが迷惑メールに分類されてしまうことがあります。

例えば、相手が添付ファイル付きのメールや、普段使わないメールに切り替えて送ってきたときに、迷惑メールに入っていて、お互いそのまま音信不通に、というケースはよくあります。放置しないように、迷惑メールも含めてメールチェックをしましょう。

 

14. 送信取り消し設定を行う

メールを送った後に、内容の不備に気づくことはとても多いと思います。そんなミスを減らすために、この設定をしておきましょう。

 「設定」→「Labs」の項目から「送信取り消し」を有効にします。おすすめは送信後10秒以内の取り消し設定。ショートカットコマンドは「Z」です。僕は1日10回は使っています。 

 

15. メールの署名は定期的にアップデートする

自分の会社の情報は常に最新に。例えば、直近のリリース情報をメールの署名欄に加えておくと、クライアントの目に留まって話が発展することがあります。情報が古いままだと、伝えたいアップデートを相手に届けるせっかくのチャンスを失うばかりか、住所や内容に間違いがあると、クライアントや相手を不安にさせてしまいます。

 

 

16. Google IMEを使う

文章作成の効率化のため、Google IMEはマストで使いたいアプリです。特に、よく使う固有名詞がサジェストされる機能を活用すると、入力スピードと正確性があがります。

Google IMEはこちら → http://www.google.co.jp/ime/

 

17. メールをワンクリックで見られるようにブラウザのバーのブックマークに

ブックマークバーですぐにGmailやGoogleカレンダーにアクセスできるようにしておきましょう。ブックマーク名はあえて「からっぽ」にしておいて、アイコンで判別できるようにしておくと、バーに設定できる数が増えます。また、ブックマークは必要以上に増やさないことをおすすめします。

バーに収まりきらない場合は、フォルダを作っている人は多いかと思いますが、フォルダはだんだんと使わなくなるので、ブックマークにはいれず、スプレッドシートなどで管理するようにしたほうがいいです(ブックマークの話は長くなるので、また別の機会にでも)

 

18. スマートフォンのデフォルトのメーラーは使わない

スマートフォンにデフォルトでインストールされているメーラーは遅くて使いづらいです。Gmail専用のアプリをつかいましょう。

 

 

閲覧/送信/返信編

素早くメールを閲覧するコツや、テキパキと送信、返信をするためのノウハウです。

 

19. メールの仕分けを瞬時に行う

届いたメールは素早く仕分けしましょう。ラベルごとに「K」「J」ショートカットを使って、次々とメールを見ていきます。

 件名や内容を流し読みして(目安はメールの件名で2秒、本文の内容を10秒程度)、

  • 内容を把握しておけばいいもの
  • 返信する必要があるもの
  • 作業する必要があるもの
  • 無関係のもの

上記にざっくり分けます。この中の「返信する必要があるもの」と「作業する必要があるもの」にスターを付ける候補です。この2つのうち、3分くらいで作業完了するものは、その場で片付けてしまいましょう。3分以上かかる場合はスターを付けてタスク化し、メールの未読を処理してから対応します。未読が0になったら、スター一覧を見返して、いまやるべきタスクに取り掛かるようにしましょう。

 

20. スマートフォンからメールを閲覧、返信、仕分けする

スマートフォンからも常にメールを確認するようにすると、メール作業は断然捗ります。特に朝の出社前に、自宅や電車内でメールを確認し、見るだけでよいメールは既読に、パソコンで返信する必要のあるものはスターを付けておくなど、メールの「閲覧」と「仕分け」をしておくと、朝のスタートがスムーズです。

個人的には、スマートフォンだと、布団の中で寝っ転がりながらメールを確認できるのが最高ですね。夜寝る直前まで確認、朝目覚めたらすぐにメールを確認、という具合で、ここ半年くらいは、自宅にパソコンを持ち帰らなくても仕事が進められるようになっています。

  

21. 件名を工夫する

メールの件名は、相手がメール内容を理解しやすいように、分かりやすいものにしましょう。件名で相手が何をすればいいかが明確だと、お互いに時間の短縮になります。

例えば、件名に「【要返信】」と入っていたら、返信が必要なメールということで、相手が瞬時に認識できます。メールの本文を読む前に、そのメールが返信が必要なのか、内容を見ておけばいいのか、作業が必要なのかがわかると、メールの仕分けの時間が短縮されて、コミュニケーションがスムーズに運びます。締め切り、重要度、内容、誰宛か、などを件名にいれて工夫しましょう。

送る相手によりますが、メールの件名だけで内容が伝えられるようなものは、本文をわざわざ書かなくても問題ありません。なるべく短くシンプルなメールを作って送れる関係を作っておくと、双方のやりとりが非常に効率的になります。

件名だけで伝える場合は、件名の終わりにEOM(End Of Message = 「メッセージの終わり」という意味)をつけると、相手に本文を読ませなくて済むので、より親切です。同様に、無意味な件名はつけない、メーラーによってReが無限に増えたりするので、どこかでリセットするなど、件名で工夫できることはたくさんあります。

 

22. メールを送る前に相手がそのメールを読んで理解できるかを確認する

メールを送信する前に、「送られる相手になりきって内容を確認する」ことを実践すると、スムーズなコミュニケーションができるようになります。その内容や言い回しで相手が理解できるのか、紛らわしい表現になっていないか、何を返信すればいいかが明確になっているかなど、相手の立場になって考えることで初めて気づけることが多いのです。

相手の知識・スキル・状況・理解している文脈に応じた文章を書けるようになると、質問や確認のためのメールの往復が少なくて済み、やりとりに掛かる時間が大きく短縮できます。

 

23. 添付ファイルを送るときはPDFかJPEG/PNG

添付ファイル付きのメールは、OSによって指定したファイルが開かないなど、ミスが起こりやすいスポットです。送るファイルはWindowsとMac両方ともに安定して閲覧できる「PDF」か「JPEG / PNG」にしておくと、「ファイルが読めませんでした。再送してください」といった無駄なやりとりが発生しません。

 

24. そもそも添付ファイルはなるべく使わない

添付ファイル付きのメールは、ファイルサイズが大きすぎてメールが届かなかったり、相手の迷惑メールに入ってしまったり、添付ファイルを忘れてしまったりなど、落とし穴がたくさんあります。そうであれば、最初から添付ファイル付きのメールはなるべく避けるべきです。

添付ファイルの代わりに、DropboxやGoogleドライブなどを利用し、URLでファイルを共有すれば、メール送信後にファイル内容にミスがあった時でも、URLを変えずに内容を修正できるのでおすすめです。

 

25. 長いURLは必ず短縮URLで送る

本文にURLを入れてメールを送る場面はとても多いと思います。ただ、URLが長いと、メーラーによっては勝手に折り返したり、見づらくなったり、リンクが途中で切れるので、「URLが開かない」といった無駄なやりとりをよく目にします。

長いURLはURL短縮ツールを使って送るようにしましょう。おすすめはBitlyのChromeエクステンション。独自ドメインを設定でき、ワンクリックでURLを短縮できるので、とても便利です。

ChromeエクステンションのBitlyはこちら → http://t-otaku-m.com/of7s1P

 

26. メール作成の目安は1分

メールの作成は、内容が決まっていれば、文章を作る目安は1分です。

素早く作成するコツは、とにかく集中すること。 また、メールの文面はできるだけシンプルにして内容を理解してもらうことが重要です。そして、シンプルな中にも一行はポジティブな感情を込めると良いメールに仕上がります。 相手が受け取って、気持ちがいいメールになるように工夫をしてみましょう。

文章を素早く組み立てることは、ビジネススキルの基本です。 普段から文章を読んだり、文章を書くように心がけると、文章作成のスピードが上がっていきます。 感覚的には、メール文章の作成中は、息を止めるイメージで一気に書き上げて「Tab+Enter」です。

 

27. メールテンプレートが作成時間短縮の秘訣

似たようなメールの内容を複数人に送ったり、毎回、同じ手続きのフローでメールを送る場合などは、メールの文面をテンプレート化しておきましょう。 一から文章を書くのではなく、過去のメールをコピー&ペーストで使いまわし、 文章作成の時間をショートカットします。 過去のメールをベースに返信するようにすれば、 いちいちメールの文章を組み立てる必要がなくなるので、大幅に時間を短縮できます。

そのメールの文章が後から使い回しできるものであれば、あとから探しやすいように検索で探しやすくしておくか、 「設定」→「Labs」から「返信定型文」をオンにして、各種テンプレートを設定しておきましょう。

 

28. メールテキストにも、デザインがあることを認識する

まったく同じ文章でも、読みやすく整形されているメールと、 乱雑に文字が羅列されているメールでは、相手の理解度に雲泥の差が生まれます。

読む人が読みやすい「デザイン」に整えてあげることで、相手にメールの内容を理解してもらえるかどうかが大きく変わります。 メールを送るときは、「読む相手」がいることを意識することが大事です。

改行やスペースの位置、文字の折り返しのタイミング、半角数字の羅列に全角数字を混ぜない、情報が多い場合は箇条書きにするなど、相手が読みやすいよう工夫する箇所はたくさんあります。 メールも「デザイン」と考えて、相手がどういう体裁なら読みやすいかという視点で、作成しましょう。

 

29. 誤字、脱字は誤解の元、メール文章は推敲してから送る

誤字、脱字、漢字の間違いなどは、教養やマナー、その人の仕事の正確性などが端的にあらわれる箇所なので、 なるべくミスがないように、送信前に文章を推敲してから送るようにしましょう。

あなたが、どこかの業者に発注する立場で、相手から誤字やミスだらけのメールが送られてきたら、 「この会社は大丈夫なのかな?」と不安になると思います。 一文字違いで大事故になることもあるので、要注意です。

 

30. 未来の自分が検索できる検索キーワードを付ける

Gmailが素晴らしいのは、メーラーとしての使いやすさに加えて、Googleの検索機能が備わっているところです。自分宛てにアイディアメモや業務に関連する情報を送っておくと、一種のノウハウ・データベースとして有効活用できます。そして、未来の自分が忘れないように、あとから検索するであろうキーワードを付けて、蓄積しておくことがポイントです。

人間の記憶領域は少ないので、今すぐに必要でない情報は後から見られるようにしておけばいいのです。覚えておかなければいけない情報を少なくしてあげる(=検索キーワードだけを覚えておけばいいようにしておく)ことで、今行うべき目の前の作業に専念しやすくなります。

 

31. 信頼関係を築き、メールは最小限の内容に

メールだけに限らないですが、ビジネスにおいては、関係者と普段から信頼関係を築いていこうとする姿勢がとても大事です。

社内だけでなく、例え社外の相手でも、信頼関係のもと、ラフな内容で連絡をできるようになると、メールの文章を書く時間が短縮できるだけでなく、万が一のトラブルの時も、スムーズに物事が解決しやすくなります。メール上でも、冒頭の「お世話になっております。」を省いたり、名前に「●●様」を使わないなど、形式張らず、相手との距離感を縮めるためにできることはたくさんあります。

 

32. 長文メールはお互いの時間のムダ

仕事上のやりとりで、長文メールは「悪」といってもいい存在です。

長い時間にわたって文章を考えたり、構成を考えたりするだけで時間は掛かりますし、推敲するときも大変です。読む相手にも時間を掛けるので、チームや会社にとっても、時間的なコストを負担させることになります。

スピード命のスタートアップにおいては、いかに短い時間で、自分が伝えたい情報を簡潔に伝えられるかが大事であり、そういう観点からも長文メールは避けるべきです。 どうしても長文メールになる場合は、要点をまとめて箇条書きにし、口頭でフォローしましょう。

 

33. チームや組織に応じた正しい宛先に送る

メールの宛先は組織図にしたがって送りましょう。 チームや会社という組織で動いているので、命令系統が乱れることは、組織や秩序が崩れる最初の一歩になります。 宛先がわからない場合は、都度、上長に確認して、正しい宛先に送るようにします。また、CCには、責任者や関係者を入れておくことで、情報共有の手間が省けるだけでなく、問題が起こったときでも、素早く問題解決ができるようになります。

ちなみに、複数人に送るとき、メールの宛先は適当に並べないようにしましょう。特に社外に対しては、メールアドレスの順番は役職順に設定しておくのが無難です。

 

34. FYIを活用する

FYIとは、For Your Information、つまり「参考までに」という意味です。 相手に読んでおいたほうが良いかもくらいのメールは、FYIを付けて、相手に時間をとらせない配慮をすると良いですね。

  

35. htmlメールは必要な場面以外は使わない

htmlメールはメーラーによっては、うまく表示されなかったり、引用が手間になったり、 サイトからのコピー&ペーストのときにうまく表示できなかったりするので、おすすめしません。 Gmailでは「プレーンテキストモード」をデフォルトにしておき、 画像表示や表組みでどうしても必要な場面以外は使わないほうが、自分だけでなく受け取った相手にとっても、負担が少ないのです。

ちなみに、画像を埋め込んでデザインを確認してもらいたいときなどは、htmlメールは有用です。htmlメールのメリット・デメリットを理解して、場面に応じて使い分けたり、メールを送る相手への思いやりが、仕事を円滑にすすめるためのコツです。

 

36. メールを送った=相手が確認した、ではない

メールでのミスコミニケーションの1つに、メール送信したら相手が確認している「はず」という思い込みがあります。 口頭や電話とは違って、メール内容を相手が確認して、かつ理解するかどうかは、相手に確認をとる必要があります。 どうしても内容を確認してほしい場合は、「要返信」で内容を確認した旨の返信を相手に求めましょう。 もちろん、それだけ重要なメールであれば、口頭やチャットでも補足することを忘れずに。

 

37. 返信は必ず自分で終わるようにする

メールはLINEのように相手が既読/未読のステータスが分からない(今どき開封確認メールは使わないですね)ので、 やりとりが完了した最終確認の意味をこめて、自分が最後に返信して終わるようにしましょう。

 

 

タスク編

タスクはGmailのスター一覧とGoogleカレンダーで管理する前提で、ポイントをまとめています。

38. メールがタスクを前に進める一歩であることを強く認識する

スタートアップで働く僕が仕事で心がけている7つのことで書いたように、 仕事の完了はタスクの達成、ボールを前に進めるイメージです。

あらゆる仕事は、ひとつひとつの”タスク”の積み重ねである、ということを概念として理解することはとても大事だと思います。この概念を持たず、漠然としたイメージのまま仕事に取り組むと、仕事の中でなにを優先するべきか、仕事を進めていく上で気をつけるべきポイントは何なのか、なにをもって仕事が完了になるのか、といったことが曖昧になったまま進んでしまうので、自分がやるべきことが分からなくなり迷子になってしまいます。

(中略)

ボールを持っているのが自分だとしたら、次に何をすると仕事が前に進むかを考えて、自分の手元に持っているボールをドリブル(自分で作業)して前に進めていったり、時には上司やチームメイトにパス(連絡や相談)をして、ボールをゴールまで進めていきます。ミスなく素早くドリブルし、パスが必要な場面では、適切な相手にタイミングよくパスが出せると理想的です。

 

 

 

39. タスク管理はメールとカレンダーだけに集約する

メールとカレンダーは仕事をする上で、必ず使用するアプリケーションです。冒頭でも書いたように、タスク管理アプリケーションはたくさんありますが、タスク管理をツールや紙に分散したりすると、それらを確認するための手間が掛かり、結果的に見逃しが多くなります。スマートフォンでも確認できるように、GmailとGoogleカレンダーだけに集約させれば、よりシンプルに、管理しやすくなります。

 

40. 自分のタスクに関わるものにスターをつける

これが今回の記事の肝です。スター付きメールの一覧画面が、そのままタスク管理のToDoリストになります。返信が必要なものや作業するものをスターにしておき、未読が0件になったら、タスク作業に取り掛かります。スター一覧はタスクに取り掛かる時に常に確認して、いま自分自身がどのタスクを行うべきかを判断し、作業を進めていきます。

  

41. メールの未読は迷惑メール、下書きも含めて0件にする

タスクを進めるときは、迷惑メールも含めて未読を0件にしてから、取り掛かるようにします。 過去のメールの未読が大量に残っているなら、思い切ってすべて既読にしてしまいましょう。もう読まないのに、メールの未読数がずっと残っていたら、 そもそも未読数が表示されている意味がないので、いちど整理してしまうのが吉です。

  

42. 抱えるタスクは30件まで

スター一覧は30件を超えないようにタスク量を調整しましょう。 スター一覧が溜まりすぎていたら、キャパシティオーバーのサイン。スケジュールやタスク分量を見直しましょう。30件の数字は人によって上下させても良いですが、この数はできるだけ少なくキープしておくと、差し込みでタスクが発生した時でも、余裕をもって仕事ができるようになります。

 

43. メーラーに住み込むイメージで

パソコンを開いている時のホーム画面はGmailで、メーラーの中に住むような感じで仕事に取り組みます。届いたメールはテンポよくシューティングゲームの要領でポンポンと対応していきましょう。メールは常に確認し、次々と来るメールを仕分け、タスク化、作業を進めます。打ち合わせや食事を除くと、朝起きてから寝るまで、10分に一回はメールを確認するイメージです。

 

44. 一日の終わりに送信済メールに目を通す

一日のメール送信の履歴を見直すと、自分がやるべきタスクや、進捗が遅れているもの、相手に確認しなければならなかった忘れ物が見つかります。同様に月に一度、送信済みメールに目を通すと、今月、止まってしまっているやりとりが浮かび上がってきます。

 

45. is:unreadの活用

Gmailには未読のメールがあるのに、なぜか一覧に出てこないバグがあります。 定期的に検索ボックスに「is:unread」と入力して、未読メールを抽出、閲覧しましょう。

 

46. 3分以内に返信できるメールはすぐに返信する

相手の作業を止めないためにも、返信が必要なメールは優先的に打ち返したいメールの1つです。相手からすると、そのメールの返信次第で、やるべき内容が決まるので、あなたの「返信待ち」になります。そういったメールを受け取ったら、相手の作業を止めないためにも、常に即時返信ができるようになりたいものです。3分以内に返せるメールはその場ですぐに返信するようにして、できる限り自分のところでボールを止めないように心がけましょう。

 

47. 日時調整メールは、カレンダーからコピー&ペーストで行う

メールでの日程調整はミスが出やすいシーンのひとつです。日にち/曜日/時間を手動で書き、日にちや曜日を間違えてしまうことによる、「曜日は正しいですか?」なんていうやりとり、よく見かけますよね。結果、無駄なメールのやりとりが何往復も発生して、時間をロスしがちです。 おすすめは、先にGoogleカレンダーに日時を記入しておき、日時をコピー&ペーストでそのままメールに貼り付けることです。些細なことですが、こうしたありがちなミスを防止することで、よくある時間ロスを防ぐようにしましょう。

 

48. 口頭で伝えられたタスクは自分宛にメールして、スターをつけてタスク化する

人間の記憶とはとても曖昧で忘れやすいものなので、自分の記憶力を信じない、という前提に立って物事を進めることが、忘れ物をしないで仕事を進めるコツです。 特に、口頭で伝えられたタスクは忘れやすいので、その場で自分宛てにメールをしておき、スターを付けてタスク化しておくと安心です。

また、ふとした瞬間に思いついたアイディアやタスクも自分宛てにメールをしておく癖を付けておくと、別のことをしていて忘れてしまった、というありがちなミスを防げます。

 

49. 未来のタスクはカレンダーに記入してスターを外す

タスク管理はGmailとGoogleカレンダーの2つを使います。Googleカレンダーは作業する日時が決まっているものを記入していきます。カレンダーには打ち合わせを入れることが多いと思いますが、あわせてタスクも記入していきます。例えば、3月18日15時に、とあるキャンペーンの開始タイミングだとしたら、あらかじめGoogleカレンダーに記入しておけば、見逃しがなくなります。しかも、Googleカレンダーならメールで通知が来るので、メールを常に確認していれば、忘れることはないでしょう。

スターになっていたタスクは、カレンダーに設定したらスターから外し、スター一覧の数を減らします。

 

50. 打ち合わせの候補日はかならず複数予定を仮でいれておく

ダブルブッキング対策として、まだ仮の予定であっても、常にカレンダーを記入しておきます。 こうしておくことで、「仮の予定同士」のバッティングが防げます。

 

以上、長くなりましたが、参考になれば幸いです。

 

メールはサッカーで例えればパスにあたる、基本的だけど非常に重要な技術です。インターネット時代の仕事において、基本になるもので、仕事の土台となる技術です。これをいかに素早く、正確に行えるかによって、パス(メール)以外のドリブルやシュートなど、ほかの仕事に充てられる時間が増え、より生産性を高めることができるようになると思います。

Tokyo Otaku Modeでは、ビジネスの基本技術を身につけて、将来大きなゴールを決めたいという情熱を持った学生インターンを募集しています。もし僕やTokyo Otaku Modeに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に h_ataka[a]tokyootakumode.com までプロフィールを送ってください。

スタートアップをやってみて気づいた10のこと

あけましておめでとうございます。2013年はTokyo Otaku Modeに捧げた1年でした。外の人ともほとんど会わず、オフィスに引きこもって仕事をしていました。2011年3月24日にFacebookページができてから約2年半、いわゆるスタートアップをやってみて、感じたこと、分かったこと、意識していることなどを、つらつらと2014年の初エントリーに記してみたいと思います。実際にやってみて、こんな感じですよ、というのを少しでも伝えられたらと思います。あくまでも僕が体験したことをベースに書いているので、すべてのスタートアップに当てはまることではないことをあらかじめご了承ください。

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

  

1. 成功者のアドバイスはほぼ的確

スタートアップで成功する確率は1%以下と言われるように、ほとんどのスタートアップは失敗に終わります。そんな厳しい世界で成功した人からのアドバイスというのは、とても貴重です。成功者自身も、これまでにたくさんの失敗を経験した上で成功を掴んでいるので、失敗を避けつつ、成功するための考え方や指針が、実際に役だった場面も少なくありません。 Tokyo Otaku Modeの場合、成功者のアドバイスを元に、とても重要な方針転換を2回ほど行いました。結果論でしか言えませんが、その方針転換はいま考えても正解だったと思います。ただ、「ほぼ的確」と書いたのは、成功者といえども、すべての情報を把握してアドバイスをしてくれるわけではないので、ときおり間違ったことを言うこともありえます。言われたことを鵜呑みにせず、自分たちの頭で考えて、最終的には自分たちの責任で結論を出すべきなのだと思います。

2. 提携やタイアップに期待しすぎない

これまでの経験上、提携やタイアップで当初想定した通りの結果になることは非常にまれです。様々な要因が絡んで、実際にはしょぼーんなケースは本当によくあることです。先方の組織上の問題で1つの決め事に1ヶ月単位で掛かり、いつまでたっても開始できないなんてことも、「提携あるある」のひとつでしょう。付き合いのある人からの紹介だったり、仲の良い会社だからと、無理矢理提携するケースもいい結果が出ることはまれです。ただ、スタートアップにとって、大企業や有名企業との提携やタイアップを決めることは、大きな成長のキッカケになるのも確かなので、理想的と思える提携やタイアップは積極的に組みにいくようにすべきだと思います。

3. 人の繋がりは超大事

スタートアップにはヒト・モノ・カネ、常にあらゆるものが足りないですが、そこをカバーしてくれるのが、人と人との繋がりだと思います。提携/タイアップ案件、ファイナンス、リクルーティング、制作/開発の発注、すべて人の繋がりがあれば、ノンストップで物事が進みます。直接の繋がりがなくても、信頼できる人からの紹介で、信頼できる会社や人を紹介してもらうことができたら、クイックに進むだけでなく、成功率そのものが変わってきます。人との繋がりを決めるのは最終的には人間性。それまでにどういう人付き合いをしてきたかが試されるのだと思います。

4. 食事と睡眠はきちんとる/とれる

これは僕が30歳を超えているのと、食事や睡眠時間を削るとすぐ体調が悪くなる身体なので、みなさんにそのまま当てはまるとは言えないかもしれません。でも、食事や睡眠を削らなくてもスタートアップはできるよ、ということは伝えたいです。大事なのは時間の作り方だと思います。オフィスの近くに引っ越して移動時間を短縮したり、テレビやゲームなど娯楽に使っていた時間をなくしたりして時間を作り、食事や睡眠時間を確保するのです。常に100%で働ける状態を作るために、自分なりの健康管理は確立しておきたいものです。特に創業期は、創業メンバーが倒れてしまうことが一番のリスクだと思うので、創業期のバタバタでも食事と睡眠はきちんととるほうが、成功確率は高まると思います。

5. ファイナンスにかける/かかる時間は相当大きい

会社の株の一部を、外部の投資家やベンチャーキャピタルに買ってもらうことを資金調達やファイナンスと呼びますが、大きなお金が動くこともあり、非常に煩雑な手続きが待ち受けています。契約書は専門用語のオンパレードで、高い専門知識が必要であり、法人が海外にあったり、海外から資金調達するとなるとさらにハードルが上がります。Tokyo Otaku ModeはCFOを中心に役割を分担しているので僕自身の負担は多くないですが、先方との面談や事業計画書資料作りにかけている時間は膨大です。資金調達のために時間を割きすぎて、肝心のサービスがほったらかしという状況が生まれることは絶対にやってはいけないことだと思いますし、もしこれから億単位の資金調達をする段階のスタートアップならば、専門で行うCFOを担当に立てることをおすすめします。

6. 資金調達したら成功と思われる

「◯億円の資金調達に成功」というニュースだけを見ると、◯億円の部分だけを注目されて、「儲かってるんだなぁ」などと言われることがあります。一口に資金調達と言っても、すでにマネタイズが確立されていて、さらにスピードを上げるために資金調達を行うケースと、マネタイズはまだ先伸ばしにして当面の運営コストに費やすケースの2パターンがあります。後者の場合、資金調達する=儲かっているというのは、早計なのです。とはいえ、投資家やベンチャーキャピタルからは評価されている状態なので、正確に言うなら、「儲かりそうな会社にちゃんと成長していってますね」というのが正しいと思います。

7. 失敗した時のことも常に考えておく

スタートアップは99%失敗するものだと考えて、あらかじめセーフティネットを敷いておくことは超大事だと思います。Tokyo Otaku Modeの場合は、創業メンバーはみんな別の仕事をしながら、段階に応じてジョインするような方法でリスクを最小化していました。また、もし失敗したときのために、1年くらいは生きながらえる貯蓄があったり、ダメになったときに帰れる場所や仕事があれば、精神衛生上とても良いですね。その分、思い切ったことができるので、大きく成功する確率も増えると思います。

8. メディア露出は戦略的に

ウェブ媒体や新聞やテレビなどメディアは、スタートアップの成長に一役買ってくれるありがたい存在です。ただ、やみくもに露出すれば良いわけではなく、ターゲットユーザーの獲得、クライアントの獲得、リクルーティング、営業やファイナンス上の材料など、目的やブランディングにあわせて、メディアの露出を考えるべきだと思います。歌手が出演番組を選り好みするのと一緒で、露出のし過ぎもマイナスに働く場合もあるので、ある程度コントロールするべきかと思います。そして、発言や写真は一生残るものだと思って、掲載前の確認は怠らないようにしましょう。

9. 断る勇気

業界で注目を浴びたり、軌道に乗ってくると、面白い話が色々と舞い込むようになります。ただ、すべての話が会社の成長にとって大事なことかどうかと問われると、そうではない話が多くあるのも正直なところです。特に、恩のある方から頼まれると、無下には断りづらく、心苦しい場面も多々あります。いくら話としては面白くても、会社の成長に繋がらないものに無駄な時間とリソースを割くわけにもいきません。限られた時間とリソースの中で何をしていくかを精査することが大事です。

10. 会社の成長にあわせて自分も成長する

スタートアップの使命は、毎日「成長する」ことです。であるならば、スタートアップに携わる人は、毎日、自分自身が成長したという手応えを得て1日を終わるようにしたいものです。1日1%成長すると、1年後には1.01の365乗で約37.7倍成長します。昨日と比べて今日1%の何かを得られたかどうか、僕自身も毎日自問しながら日々の仕事を行っています。

スタートアップの日常は毎日がトラブル続きで、起こってほしくないことがほぼ毎日起きます。笑ってしまうくらい起こります。そんなトラブルに立ち向かう力はどこから湧いてくるかというと、それにかける熱い情熱でしかありません。情熱の前には、才能や技術や知識はおまけのようなもので、情熱が足りなければ、事業の立ち上げの途中で挫折したり、困難に打ち負けてしまいます。スタートアップがスタートアップであるゆえんは、ビジョンを実現したいという情熱なんだと思います。自然と湧き上がる情熱が仕事を進め、人を動かし、ユーザーの心を掴んで、やがて社会を動かすのです。ぶっちゃけ情熱だけでもなんとなかなるものです。

かくいう僕は、学生時代にゲームクズをこじらせて、ゲーム攻略本を作る編集プロダクションに入社(逃亡?)し、紙媒体の終わりを横で見ながら、あぁこのままだとダメだ、ダメだけどどうしたらいいのかわからない、という何者でもないゲームライターでした。好きなことを仕事にしたところまでは良かったものの、業界のトレンドには逆らえません。半ばやけくそで好きなゲームの攻略サイトをプログラミングを勉強しながら公開したのが、インターネット業界にかかわる最初のキッカケでした。その後も個人でいくつかのWebサービスを作って運営し、いくつかサービスを売却したり、その中のひとつで会社を作って起業したりして、今に至ります。そんな中でも「なにかを成し遂げる」という情熱だけは失わなかったように思います。

この時代に生まれてきて、本当によかったなと思うのは、インターネットやパソコンを活用することで、世界は無限の可能性を示してくれていることです。もし、戦国時代に生まれてたら、家筋や武力で将来が決まる時代で僕やあなたは活躍できていたのでしょうか?平成の世は、インターネットとパソコンこそ「刀」。その無限の力を秘めた武器を思う存分に使いまわしましょう。

そんなわけで、Tokyo Otaku Modeでは、平成の「刀」を振り回してくれる情熱を持ったスピード感あふれる学生インターンを募集しています。もし僕やTokyo Otaku Modeに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に h_ataka[a]tokyootakumode.com までプロフィールを送ってください。