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Webサービスを作ってスタートダッシュを決める戦略11つ(+番外)

Q&Aなう」というリアルタイムQ&Aサービスを運営している安宅基です。
今年の初頭にも「今年こそWebサービスを作りたい人に伝えたい5つのこと(+番外編)」で書いていますが、ここ最近、僕の周りで個人、もしくは少人数でWebサービスを作りたい人が増えています。フリーランスやベンチャーはもちろん、平日は仕事をしている会社員や学生もたくさんいます。

僕は昨年から、都内で日曜日にWebサービス開発者たちが集まる開発合宿を開催しています。その開発合宿の成果として「書き起こし.com」のリニューアルや、裁断本を一括検索できる「自炊戦隊 サイダーン」が連日リリースされて、改めてWebサービスのプロモーションについて考える機会があったので、「どうやって自分の作ったWebサービスを最初にみんなに認知させるか=スタートダッシュを決めるか」という、僕が考える成功パターンを11個にまとめてみました。もちろん、この11個以外にも色々あると思いますので、「こんなパターンもあるよー」というタレコミをお待ちしています。

前提として、Webサービスの本質はサービス向上を追求するべきであり、プロモーションや集客はあくまでそれを補助するものだと思います。ただし、例えば投稿型サイトなどは、人が集まるとサービスの質も向上するという側面があるので、プロモーション戦略も含めてWebサービスの価値になるのだと思います。


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では早速。

1.自分自身が有名になる

自分自身が影響力を持つようになれば、新しいWebサービスを作ったときに、その人への期待感から、その人が作るWebサービスは自然に注目されるようになります。また、有名になれば、ソーシャルメディアで拡散力が高まり、より有利になってくるでしょう。問題は「どうやったら有名になれるの?」、ということですが、これはなろうと思ってなれるものではないと思います。自分のこれまでの仕事の実績や活動がモノを言う世界。ひとつひとつの実績や行動、活動が現在の影響力を決めるのです。


2.有名人、アルファブロガーに紹介してもらう

影響力の大きい大手メディアや有名ブログで取り上げてもらうと、びっくりするくらい効果があります。掲載された瞬間からいっきに口コミが広がって、それだけでスタートダッシュが成功してしまうことがあります。もちろん、サービス内容が良いことが大前提ですが、記事が掲載されるかどうかは人と人とのつながりだったりすることが多いので、有名人やアルファブロガーとの人脈もそのWebのサービスが成功するかどうかを左右する重要なファクターだと思います。ひとつ確実に言えるのは、有名人、アルファブロガーの人ほどWebサービスを見る目が肥えているので、リリース後にも良きアドバイザーになってくれる可能性が高いです。


3.ブームに乗る、ホットなテーマに取り組む

世間で話題になっているテーマやジャンルのサービスは、メディア記者やブロガーの注目を集めやすいので、思わぬ形の後方支援を受けやすいです。また、ニュースサイトやメディアの情報を見たユーザーたちの興味も高まっているので、ツイートやフィードの文脈に沿う形で発言しやすく、TwitterやFacebook上でフォロワーやフレンドにバイラルしやすいです。例えば最近では、原発関連はホットなテーマだと思います。


4.プレスリリース、宣伝可サイトに書き込み、友人・知人に知らせる

個人開発者だと気後れするのか、せっかくWebサービスを作ってもプレスリリースを打たない人が多いのですが、プレスリリースは少しの手間で、大きな効果を生む場合があるので、打たない手はありません。プレスリリースは有料・無料ありますが、内容さえよければ無料でも十分に効果があります。最高の成功パターンはプレスリリース掲載→大手ニュースサイトに掲載→Yahooトップページの掲載でしょうか。その後、巡り巡ってWBS(ワールドビジネスサテライト)に出演なんていう確変パターンもあります。こういった成功例も、最初にプレスリリースを打つか打たないかで運命が決まってしまうので、地道なところも手を抜かないことが大事なのですね。あとは、常套手段で告知可能な掲示板(テーマに沿ったmixiのコミュニティなど)に宣伝することもおすすめです。同じように友人・知人・身内に連絡しましょう。


5.SEO対策

こちらは事前に仕込んでおく必要がありますが、狙ったキーワードで上位表示を取ることで、確実にターゲットユーザーを集めることができます。例えば、スピード勝負になりますが、新しいキーワードが生まれたときに、そのキーワードをテーマにしたWebサービスを作るときなどの場合、SEOがてきめんに効くパターン化と思います。具体的には、「今年こそWebサービスを作りたい人に伝えたい5つのこと(+番外編)」の番外編にある「FF14 パソコン」のようなケースです。


6.はてなブックマークでホットエントリーを取る

幸か不幸か、日本のWeb業界の話題は「はてなブックマーク」を中心に回っていると言っても過言ではないので、個人でWebサービスを作ったら、まずはホットエントリー上位を狙う、という目標を持つのは間違いではないと思います。ちなみに、はてなブックマークのトップページに載ると約1万〜2万人くらいのアクセスがあります。はてなブックマーク攻略法(と勝手に呼んでます)はStocker.jpさんのこちらが詳しいです。
話が脱線しますが、はてなブックマークの女性版ができたら、またこれまでとは毛色の違うWebサービスがたくさん生まれると思うのですが、一般女性にはなかなか受け入れづらい概念だったり、不必要なサービスなのでしょう。


7.自分のWebサービスからユーザーを流す

Googleなどでもやっている戦略です。自分のWebサービスなら、ユーザーを誘導する動線の置き方は自由自在。タダでできるので、すでに人が集まっているサービスを持っていると非常に有利です。SEOリンクとしての活用もありでしょう。


8.最新の技術を取り入れたサービスを作る

一線で働くエンジニアやデザイナーなどのWeb界隈の人たちから見て、技術的にエッジの効いたサービスは、「これどうやって動かしているんだろう?」という開発者(制作者)視点から注目を集めやすくなります。いまだと、html5で誰も見たことのないような動きや操作性を実現したWebサービスは人気が出そうです。


9.コンテストに参加する

IVS Launch Pad、マッシュアップアワード、Teclosionなど定期的に行われているコンテストで優勝、上位入賞などを取ると、影響力を持つIT業界人を中心に一気に話題を集めることができます。


10.勉強会や講演会などのイベントやコミュニティに参加する

IT関連のイベントは年間を通じて行われています。人間というのは不思議なもので、一度でも面識があると、よほどのことがない限り応援してくれることが多いので、そこで出会った人たちに告知をすると、意外な広がりが生まれる可能性があります。また、飲み会など開催して仲間を作り、応援をしてもらうのも効果的です。リアルでなくても、スカイプやメーリングリスト、グループなどのコミュニティでつながっていると、新しいサービスを告知するときに有利です。


11.ネーミング、キャッチフレーズにこだわる、秀逸なデザイン

インパクトのあるネーミングやキャッチフレーズ、覚えやすいサービス名は、サービスの内容にかかわらずバイラルする可能性を秘めています。ネタでも、思わず人に伝えたくなるようなネーミングは、どんな機能よりも効果があったりします。また、並外れたデザインセンス、あるいはインパクトのあるデザインはそれだけで人を惹きつける力を持っています。


ここからは番外編です。推奨しませんが、手法として存在するので書いてみました。

(番外1)サクラを用意する

盛り上がりを演出するための自作自演、ユーザーのふりをして投稿したりする手法です。※注 2011年10月28日に消費者庁から好評された「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」で、上記手法は違法となる可能性が高いので、項目から削除します

(番外2)炎上させる

あえて火に油を注ぐようなことをして注目を集めるような手法です。


番外編は蛇足としても、こうして改めて考えてみると、Webサービスがスタートダッシュを決める方法は、けっこう限られているんだなという印象を僕は持ちました。

さてさて、スタートダッシュも重要ですが、継続的に集客する方法もとても大事なので、こちらの記事も参考にしてみてください。「Webサービスの利用者を無料で増やす11の要因(+番外)


ではまた!


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パパパパ開発合宿のお誘い

このエントリーを読んでもし自分もWebサービスを作りたい!とやる気が出てきたデザイナーやプログラマー、その他これからWebサービスをつくろうと思っている方、3度の飯よりWebサービスが大好きな”僕ら”と、を開発合宿しませんか?(学生歓迎)次の日曜日で第14回を迎えます。 毎週、日曜日(10時〜24時)に都内でWebサービスの開発合宿を行っています。もし、興味がある方がいましたら、@paji_a か hajimeataka[at]gmail.com までお気軽にお問い合わせください。