Tokyo Otaku Modeの安宅です。「最近注目しているプロダクトは?」と聞かれたら、迷わず「Googleスプレッドシート」と答えます。Googleスプレッドシートの最近の進化は本当に革命的です。あまり話題になっていないのですが、Googleスプレッドシートは新バージョンになって、体感では従来の3倍速と思えるほど高速になりました。かつ、1つのスプレッドシートに書き込めるセル数も200万セルと大幅に増えました。
以前だと一定行数を超えたCSVファイルはインポートができなかったのですが、新スプレッドシートではよほど大きすぎない限りはスムーズにインポートできるようになりました。
データの集計時によく使うSUMIF関数は、以前なら変則的な使い方をしなければなりませんでした。しかし、新バージョンではそのまま使えるようになったりと、まさに痒いところに手が届くバージョンアップがなされて、ますますGoogleスプレッドシートから離れられなくなりました。
Tokyo Otaku Modeでは表計算ソフトとして活用するのはもちろん、世間的には揶揄されがちな「方眼紙」的な使い方も推奨しています。今回は、その典型的なフォーマット5つと、僕が”神”と思っている3つの関数を紹介したいと思います。
1. 作業管理シート
2. 進行管理シート
3. 集計シート
4. 比較シート
5. 網羅シート
複数人が関わるプロジェクトやタスクは、こうしたフォーマットを活用すると、仕事がスムーズに回ります(一定規模以上の場合は、メール通知や権限周りで限界があるので、専用の進捗管理ツールを使ったほうが良いです)。
表を作るコツは ”作業と進捗を可視化” することです。その表を見て、何が重要なのか、何を意味するものなのかが、初めて関わるメンバーがいてもパッと分かる形が理想です。表の一覧性やワーディング、デザインも大切です。表が崩れていたり、言葉の定義があいまいだと、ミス・コミュニケーションを誘発してしまいます。分かりやすく、美しい表を作ることで、関わるメンバーのやる気も変わってきます。
表が完成したらメンバーと打ち合わせを行いましょう。打ち合わせ時にその表をベースにすること、進行がスムーズになります。誰に進捗確認をすれば良いかが明確になります。表にすることで、タスクの漏れに気づけたり、タイムスケジュールをイメージすることで、プロジェクトの進行が前倒しで進んでいるのか、遅れているかが分かります。
ちょっとしたプロジェクトでもフォーマットを整えて、事前の準備をしっかりしておくことで、その後の成否が大きく変わってきます。上手に活用していきたいものです。
続いて、Googleスプレッドシートで僕が感動を覚えた”神関数”を3つ紹介します。
1. IMPORTRANGE関数
Googleスプレッドシートがローカル表計算ソフトに比べて、圧倒的に優位である理由の1つがこの関数でしょう。
簡単に言うと、外部のスプレッドシートの1シートをすべてのセル、もしくは特定の範囲で絞り込んで別のスプレッドシートに読み込むことができる関数です。
言葉で説明するより、こちらを見ていただくほうが一目瞭然です。
こちらのシートを、
こちらのシートに呼び出しています。
1シート200万セルという限界を突破できるのと、ログデータなどのマスターシートをさまざまなシートで逐一更新する必要がなく、大本になるマスターシートを1回更新するだけで、あらゆるシートが自動的に更新されるのです。使い方はまさに無限大。個人的にはExcelを習いたての時にvlookupを知った時以上の感動がありました。
2. UNIQUE関数
こちらもスプレッドシートならではの関数で、特定の行でダブリがあるリストをユニークなリストにまとめてくれます。
3. FILTER関数
冒頭で紹介した「1. 進捗管理シート」でも利用している関数です。大本のシートの特定のセルを条件にリストを絞り込んで表示できます。
サンプルはこちらです。
スプレッドシートにデフォルトで付いている「フィルタ」機能と同様の動きをするのですが、マスターシートを「フィルタ」で絞り込むと、複数人で作業する場合に非常に厄介ですよね。そんなときに、別スプレッドシートでIMPORTRANGE関数を使ってマスターシートを読み込み、FILTER関数で見たいデータを絞り込んでおくと、確認したいデータをすぐに表示できます。
Googleスプレッドシートを上手に活用することで、プロジェクトやタスクを、なるべくコストをかけずに、ミスなくスピーディーに進めていくことができます。何かのご参考になれば幸いです。Tokyo Otaku Modeでは、世界を獲りたいエンジニアさんや、将来大きな成果を上げたい情熱を持った学生インターンを募集しています。もし僕やTokyo Otaku Modeに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に h_ataka[a]tokyootakumode.com までプロフィールを送ってください。
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