パパパパ

解説系YouTuberが思いついたことを書きます

6月2日(日)第43回パパパパ開発合宿スペシャル、ただいま参加者募集中!

Tokyo Otaku Modeの安宅です。2010年に2人からはじめたこの開発合宿の取り組みですが、継続は力なりで、次第に参加メンバーが増えてきて嬉しい限りです。今回は青山一丁目駅と乃木坂の近くで、100名近く収容できるサイバーエージェントさんのスタートアップベースキャンプをお借りできたので、思い切って大募集をかけてみたいと思います。仲間内だけにお声がけしている段階で、すでに40名近く集まっており、過去最大に盛り上がりそうな予感!

 

今回も、えふしんさんfladdicitさんほか、注目のエンジニア・デザイナーの方が大勢参加予定です。参加メンバーはイベント詳細ページでご覧ください。夜の飲み会も、Webサービス/アプリの開発や運営にまつわる貴重な情報交換ができる場ですのでぜひお気軽に参加ください。

 

開発合宿の様子は以前のブログ記事をご覧ください。

f:id:hajimeataka:20130127134002j:plain

 

 

6月2日(日)パパパパ開発合宿スペシャル

【先着50〜100名】限定!

■ゲスト

注目のサービスを運営しているエンジニア、デザイナー3名ほどを予定!

 

■概要

日時:6/2(日)13時~19時 ※12時50分集合 + 夜の飲み会!

場所:スタートアップベースキャンプ

青山一丁目駅から徒歩5分/乃木坂駅から徒歩5分

募集人数:50〜100名

参加費:1,000円〜(予定)

持ち物:ノートパソコン、名刺(電源、Wi-Fiあります)

幹事:安宅基、イセオサム(予定)

 

■開発合宿について

・エンジニア以外でもWebサービス運営者(あるいはこれから目指す人)も参加可です

・各自課題をお持ちいただき、個別に課題に取り組めればと思います

・メンバー同士でコラボ制作するなどは大歓迎です

・食事や休憩時間などの時間に開発合宿参加メンバー同士で交流しましょう

・飲み会だけの参加はNGです

 

参加希望者はFacebookのイベント↓から参加ボタンをクリックしてください。

6月2日(土)第43回パパパパ開発合宿スペシャルに参加する(参加ボタンをクリックしてください)

※飲み会の会場確保の都合で5月30日(木)いっぱいで一旦締め切ります

 

 

 

これからのスタートアップに大事なこと

 

最近は昔にくらべてWebサービスやアプリ開発が簡単になってきたということもあり、本格的なエンジニアでない人でも、アイディアとヤル気さえあれば、個人や少人数でもWebサービスやアプリを生み出すことができるようになってきました。学生でも起業して会社を立ちあげたり、社会人でも仕事が終わった平日の夜や休日に自分のアイディアを形にしようと精力的に活動している人も増えています。僕もブログを書くようになってから、そうした人たちから連絡が来たりして、相談に乗ったり、一緒に何かを作ったりと面白い取り組みをしてきています。(そんなひとつのプロジェクトがTokyo Otaku Modeだったりします。)

 

誰でもWebサービスやアプリが作れるのが当たり前になってきたということは、資本力や技術力で大きな差は生まれづらいことを意味しています。例えば、サーバーの負荷分散の仕組みも、AWSのようなサービスを使えば、それほど大変ではなくなっています。技術面では、ページ表示や読み込みなどのレスポンスの高速化だったり、いかに早くシステム実装できるか、という点でスキルの差がでるかもしれませんが、今後、差別化ポイントはどんどん少なくなっていくと思います。一方で、デザインやUI/UXは、自由度が高く、センスによるばらつきが大きいところなので、差別化ができていたポイントだったと思います。

 

例えば、TokyoOtakuModeでは、クリエイターさんたちのページデザインを、海外向けのポートフォリオサイトとして使えるように、こんな形のページにしています。

 

f:id:hajimeataka:20130325115403p:plain

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

f:id:hajimeataka:20130325121342p:plain

 

f:id:hajimeataka:20130325115432p:plain

 

ただ、最近はデザインでも全体のクオリティが上がってきており、セオリーやフォーマットが決まっているので、大きな差別化ポイントになりづらくなっている気がします。そんな状況の中、次の差別化ポイントはなにか、ということを常々考えています。

 

僕はそのひとつの答えが、「人力によるサポート」だと思っています。

 

例えば、Tokyo Otaku Modeのメニューのひとつに「Gallery」という画像投稿サービスがあります。このメニューには画像検索をする際に便利なタグ機能があります。イラストであれば、「#Illustration」、コスプレであれば「#Cosplay」と、画像にキーワードを設定するアレです。実は、このタグの生成と設定は、すべて僕らの手で行なっていたりします。タグ生成や設定はユーザーが行えるようにもできますが、わざわざ手間暇をかけて、自分たちでやっている理由は、どんなタグを作って、どの画像にどんなタグをつけるか、というクオリティコントロールがしやすくなるからです。ユーザーさんにすべて任せると、タグのキーワードにゆらぎが生じたり、間違って関係ない画像にタグを付けてしまう、といったことが確実に起こります。そうなると、検索結果ページのクオリティが落ちて、使えない機能になってしまうかもしれません。

同じ理由で、Tokyo Otaku Modeのトップページに掲載される画像は、僕らが1枚1枚画像を選別して、一定の間隔で手作業で公開していっています。Webサービスやアプリのトップページは、雑誌で言えば「表紙」に当たる部分で、ここのイメージがサービス全体の印象を決めるくらい大事です。ユーザー投稿型のサイトで、トップページに意図しないユーザーさんの投稿画像が出てしまうことはよくありますが、どんなテキストや画像が投稿されるか制限できない場合、サイトに訪れるユーザーさんに悪い印象を与えてしまうことになります。Tokyo Otaku Modeでは、こうした意図しない投稿画像が上がらないように、手間を惜しまないようにしています。

また、Tokyo Otaku Modeではクリエイターの海外進出をテーマに、さまざまなサポートを行なっています。上記のポートフォリオページもその一環ですが、プロフィールや作品タイトル、説明文の翻訳も無償サポートしていたりします。

 

もうひとつの差別化ポイントは、ユーザーさんとの「エンゲージ」だと思います。

 

単なるサイトの運営者と訪問者の関係を超える、強い関係を生み出すこと、これが今後のWebサービスやアプリにもっとも大事なことになると思います。なんでもシステムで解決しようという発想だと、どうしてもユーザーさんとの直接のやり取りを最小化して、費用対効果を最大化したり、効率化をはかる方向に機能や仕組みを作りがちです。しかし、同じようなWebサービスやアプリがたくさんあったり、今は存在しなくてもすぐに競合が現れてくるという前提にたってみると、そうした考えはこれから通用しなくなってくるのではないかと思います。

 

人間は感情で動くので、似たようなサービスがあった時に、どちらを選択するかは、そのサービスが「好き」だったり、どちらとの関係が深いかで決まります。エンゲージが強ければ、複数のサービスがあったときに、そのサービスを選ぶ理由に繋がります。

 

Webサービスやアプリは、普通に運営していると、顔の見えないコミュニケーションになりがちですが、いったん顔が見える関係になると、単なるユーザーさんと運営者の関係を超えた非常に強い繋がりになります。Tokyo Otaku Modeでも、リアルイベントを開いたり、ユーザーと直のコミュニケーションを取って、こうした関係をひとつずつ築いています。それ単体の費用対効果だけで見てしまうと、おそらく真っ赤かだと思いますが、こうした手間暇を惜しまないことが、ユーザーさんとの信頼関係に繋がっていきます。直接ユーザーさんと繋がることで、サービスの使い勝手や新しい機能についてフィードバックも素早く得られます。そうした対話を繰り返している中で、解決すべき問題も見えてきて、スタートアップが進むべき方向性を示してくれることもあります。

 

 

 

メンバー募集しています

実は2年前の昨日3月24日は、Tokyo Otaku ModeのFacebookページが立ち上がった日です。2年前の3月といえば、東日本大震災が起こった3.11がまっさきに思い出されます。Tokyo Otaku Modeというサービス名称は2月3日に決まっていたので、ロゴのデザインを作ったり、サービスの内容を詰めたり、Facebookページを立ち上げる準備の最中に、あの地震が起こったのでした。

 

あの地震で僕の身の回りでもいろいろなことが変わって、人生観も大きく変わりました。この時代に生まれて、自分はなにをするのか。そんな自問自答をしながら日々過ごしています。今後の日本を考えると、少子高齢化の問題や、これまで世界に通用していた製造業が後退するなど、あまり明るい未来を描けないことのほうが多いですが、それでも日本には世界に誇れる凄い文化がたくさんあります。僕が携わっているTokyoOtakuModeは、日本のアニメ/漫画/ゲームなどのオタク文化を世界に発信するメディアです(詳しくは日経の記事をご覧ください)。2013年3月現在、Tokyo Otaku ModeはFacebookページに1,100万人のファンを抱えたメディアに成長しました。PC向けのTokyo Otaku Mode.comをリースしたり、スマートフォン向けのオタクカメラは世界各国で1位を取り、250万ダウンロードを達成していますが、まだまだこれからのサービスで、メンバーを募集しています。もし僕やTokyo Otaku Modeに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に h_ataka[a]tokyootakumode.com までプロフィールを送ってください。

 

パパパパ開発合宿を再開しました

こんにちは、安宅です。
1/27(日)に久々にパパパパ開発合宿を開催したので、その様子をお届けしたいと思います。

今回は、えふしんさん、ゆーすけべーさん、fladdictさん、閑歳さんなど注目のサービスを運営している15人ほどで開催しました。

f:id:hajimeataka:20130127165643j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134411j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134406j:plain

f:id:hajimeataka:20130127144205j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134113j:plain

f:id:hajimeataka:20130127134002j:plain

 

振り返ってみると、パパパパ開発合宿は2010年4月からウェブランサー@lostman6と地元・立川で2人で日曜日に集まって、色々なWebサービスを立ち上げていたのがきっかけでした。当初は、2人で朝から深夜(朝10時から24時過ぎ)まで毎週行なっていたのが始まりです。いま考えてもなんというハードワークと思ってしまいますけど、新しい何かを生み出す作業って本当に楽しくて、色々なアイディアを出しあって、いくつかのWebサービスを立ち上げました。1年くらい2人だけで行なった後、ブログで参加者を呼びかけたところ、多数の方に興味をもって頂いて、累計で100名を超える参加者が集まって来ました。

パパパパ開発合宿は、みんなで何かを一緒に作るという会ではなく、勉強する場でもなく、ハッカソンのようにプレゼンをすることもしない、ゆるい集まりになっています。参加メンバーはフリーランス、サラリーマン、学生、会社経営をしていたりと、本当にさまざまな人がいます。日曜日に一人でやってると、どうしてもダレてしまうので、普段は別々に仕事をしている人たちと、同じ場所に集まって集中して作業したり、交流したりする場になっています。

合宿という名前はついていますが、泊まりではなく、渋谷の道玄坂にあるハロさん(個人的に大ファンの「Boketeのアプリ企画などをされてます)のオフィスで13時~19時まで開発時間、19時以降は飲み会という流れです。今回も飲み会は大いに盛り上がりました。技術的な話もそうですが、新しいアイディアや運営のノウハウなど、やはりリアルでしか話せない内容も多く飛び交っていました。同じような志をもつ方たちと情報交換ができるのは、とても貴重な場だと思います。


毎月1回開催していく予定で、もし人が集まるなら春にスペシャル開催でちょっと大きな規模で行なってみようと思います。スペシャル開催に興味ある方は、日程未定ですが、こちらのFacebookイベントに参加表明いただければと思います。

 

【企画中】第43回パパパパ開発合宿スペシャル【春!】の参加表明はこちらからどうぞ

 

エンジニア、デザイナーにかぎらず、Webサービスやアプリを作っている方、ぜひご参加ください。

Webサービスを作る人にオススメ!仕事が捗るツール&小技10選

僕はこれまで何度かWebサービスを行うスタートアップでSNSやメディアの立ち上げに携わってきました。個人的にもWebサービスを企画してサイトをいくつか運営してきました。今回の記事は、そうした経験の中で、「仕事が捗るわぁ」「便利だなぁ」と思ったものを中心に取り上げてみます。野球選手が自分のグローブを大切に管理するのと同じように、僕らのようにパソコンを使って仕事にする人にとって、普段使うパソコン、あるいは中にいれるソフトやツールを大事にすることで、より良い仕事ができるようになると思います。というわけで、僕が普段良く使うツールと小技を中心に10個リストアップしてみました。

 

なお、この記事はMac Lion 10.7.5とChrome(12/25時点最新バージョン 23.0.1271.101)を前提に書いています。

 

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

1. パソコン越しに遠隔操作

f:id:hajimeataka:20121225101857p:plain

遠くはなれている環境で、相手のパソコンを操作して問題を解決したいケースってままあるのですが、そんなときに活躍するのが「TeamViewer」です。なにか困ったことがなくても、一度使ってみて欲しいです。あまりに普通に動作するので誰もが驚くと思います。これが無料で使えるなんてすごい時代ですよね。

 

 

2. スマートフォルダで重いファイルを探す

f:id:hajimeataka:20121225101910p:plain

スマートフォルダの使い方は色々ありますが、Macのハードディスクがいっぱいの人はこの機能を使うと、重いファイルをかんたんに探し出せます。

詳しくは「MacBook Air のディスクが足りなくなってきている時の対処方法」などをご覧ください。

 

 

3. サイトから画像を一括で取得する

f:id:hajimeataka:20121225101928p:plain

業務上、FTPは使えないので、画像一覧ページからご自身でダウンロードしてください、なんていうケースがけっこうあったりします。そんなときに使えるツールが「SiteSucker」という画像一括取得ツール。設定が少しむずかしいので、「Macではてなから画像一括ダウンロード」などを参考にしてみてください。同じドメインのリンクを辿って、下の階層までどんどん掘っていってくれるので、サイト丸ごとファイルを取得なんてこともできちゃいます。

 

 

4. MacでWindowsを使えるようにする

f:id:hajimeataka:20121225101936p:plain

MacでどうしてもWindowsが使えるようにしたい!というケースは少なからずあります。僕の場合は、法人用の銀行口座のネット窓口が、Windowsにしか対応しておらず、どうしたものかと悩みましたが、ローカルに仮想環境を作る「VirtualBox」で無事解決しました。「【Win8】Windows 8 開発向け版(英語バージョン)をVirtualbox 4.1.2(Host: Vista)で動かしてみました。」 などを参考にしてみてください。タイミングが良いと、Windowsの最新開発版を無償でインストールできたりします。

 

 

5. Zip圧縮ファイルにパスワードをかける

f:id:hajimeataka:20121225101947p:plain

機密情報が入っているので、Zip圧縮しつつファイルにパスワードをかけてメールなどで送るケースがあります。ただ、Macの場合は、Windowsでファイルの解凍ができない場合があったりするので、少し気を付けなければなりません。僕が普段使っているアプリは「CleanArchaiver」です。

 

 

6. Webサイトをキャプチャする

f:id:hajimeataka:20121225102000p:plain

Macでは「command +shift + 3」で全画面をキャプチャでき、「command +shift + 4」でキャプチャできる範囲を指定できます。ただ、これだといま画面で見ている範囲しかキャプチャができません。Webサイトの場合は、縦スクロールした範囲までキャプチャしたい場合もあると思います。そんなときは、「Awsome Screenshot」がおすすめです。一部どうしてもキャプチャできないページもあったりしますが、基本的に普通の構造のページであれば問題なくキャプチャできます。

 

 

7. Chromeのシークレットモードで楽々アカウント切り替え

f:id:hajimeataka:20121225102013p:plain

Webサービスやスマートフォンアプリを開発している時などで、GoogleやFacebookやTwitterなど、自分のアカウントと開発用やテスト用のアカウントを切り替えて利用する場合があります。ただ、アカウントをログイン/ログアウトするのって意外と時間が掛かっているものです。こうしたアカウントの切り替え作業をスムーズにする方法のひとつが、Chromeの「command + shift + N」で開くシークレットモードです。シークレットモードにすれば、別アカウントでログインしても、いまのアカウントがログアウトせずに残るので、超便利です。

 

 

8. URL短縮を短縮して小さな事故をなくす

f:id:hajimeataka:20121225102021p:plain

メールで送るURLが長すぎると、メーラーによっては折り返しでリンクが途切れてしまったりして、「サイトが開けませんでした」というやり取りを見かけることがあります。そんなときだけではないですが、長いURLは短縮しておいてあげると親切だと思います。メール上でもシンプルになりますし、途切れてアクセスできないといった、ちょっとしたミスを防げます。おすすめは独自ドメインを設定できる「bitly」。また、Chromeのエクステンションに設定しておくととても便利です。

ただ、どの端末で何時にアクセスしたかどうかが分かるアクセス解析機能がついているので、人によっては嫌がる可能性もあるかもしれませんので、その点だけはご注意を。

 

 

9. ワンボタンでメンバーに写真共有

f:id:hajimeataka:20121225102034p:plain

イベントに参加したり、メンバーで打ち上げをしたりしたときに、デジカメで撮影した写真をメンバー間で共有したい場合があります。こういったシーンで役立つのが、「Picasa」とGoogle+アカウント。両方ともGoogleのサービスということで、ボタン一発で共有ができるようになっています。しかも、Google+のサークル機能(メンバーのグループ)やGoogleグループ(メーリングリスト)とも連動しているので、公開したいグループを一発で選べちゃうのもとても便利です。

 

 

10. Gmail「size:10M」コマンドでファイルサイズの大きいメールを探す

f:id:hajimeataka:20121225102049p:plain

Gmailを活用している方はぜひ覚えておいて損はないコマンドです。10Gを誇るGmailでも添付ファイルで画像付きの資料や動画をやり取りしていると、容量が足りなくなることがあります。そんなときに検索ボックスに「size:10M」といれて検索してみてください。容量が10M以上のメールだけがピックアップされます。もちろん、10Mの数字を任意に変えることでファイルサイズの指定を変えることができます。年の瀬ですし、年末の大掃除はいかがでしょうか?

 

 

募集しています

パソコンはその中にいれるソフトやツールによって使い勝手が大きく変わるもので、しかも日々進化しています。そうした情報をキャッチアップして、日々の業務を素早く正確に行えるようにしていきたいものです。

僕がいま携わっている「Tokyo Otaku Mode(詳しくは日経の記事をご覧ください)」は、日本のアニメ/漫画/ゲームなどのオタク文化を世界に発信するメディアです。先日、Facebookページのファン数が900万人を超えましたが、どんなに大きなプロジェクトやプロダクトでも、こうしたひとつひつの積み重ねが大事なのだと実感しています。

このブログを読んでくれるような人の中で、、もし僕やTokyoOtakuModeに興味があったら、あるいは起業やWebサービスの立ち上げに興味があったら、一度お話ししませんか?お気軽に hajimeataka[a]gmail.com までプロフィールを送ってください。

 

芸人の世界とスタートアップ、15の共通点と成功法則

僕はこれまで何度かWebサービスを行うスタートアップでSNSやメディアの立ち上げに携わってきました。個人的にもWebサービスを企画してサイトをいくつか運営してきました。

しばらく前から、スタートアップの世界は芸人の世界ととても良く似ていると考えていて、今回はその共通点を書きだしてみたいと思います。芸人の世界で成功をつかむ人はどんな人で、どんな風にして成功を収めたのかという視点で見ていくと、スタートアップの世界での成功のヒントがたくさんつまっていると思います。他の業界だからこそ、自分の業界を客観視でき、自分が芸人でいうとどのポジションにいるのか、もしその芸人だったら、どんな風に成功をつかむのか、といったことを考えると、また別の角度から見えてくるものがあります。

前置きが長くなりました。まずは僕が考える共通点を書きだしてみました。

 

 

 

このエントリーをはてなブックマークに追加

 

 

1. 少人数からスタートする

芸人を目指そうとしている人は、1人でソロ芸人を目指したり、2人で漫才コンビを組んだりします。スタートアップの世界も1人〜3人くらいの少人数で始めることが多いです。人数が少ないので、やれることは少ないですが、少数精鋭で進めることで、大手が手を出せないニッチジャンルを開拓できるのです。

ただ、スタートアップの場合、いつまでも少人数で進めるケースはレアだと思います。よりスピーディーに成長するために途中から役割に応じて人を雇っていきます。芸人の世界でも大人数になっていくパターンもあります。成功者のまわりにブレーンや取り巻きがたくさんいて、一種のチームになっていきます。

 

2. メンバーの役割が明確

芸人の世界ではボケとツッコミというメンバーの役割が非常に明確で、それぞれに専門性があります。成功した芸人の多くは、この役割が明確で、お互いがお互いを補完する関係になっています。スタートアップでも、開発、デザイナー、営業などで役割が明確に分かれるといいチームになります。

 

3. 成功したときのリターンが大きい

芸人の場合、テレビやラジオなどで知名度を上げていき、出演料という形で報酬を受け取ります。大成功を収めれば、TV出演で1本ン十万からン百万円の仕事がわんさか、という状態にも。スタートアップの場合は、成功はマネタイズに成功し、事業が回り出すというのがひとつの分岐点。また、上場かバイアウトのタイミングで大金が手に入る場合があります。

 

4. 元手がほぼいらない

芸人を目指す若者は多くいます。そのひとつの理由に、元手がほとんどいらないことがあげられると思います。芸人で必要な初期投資はあっても衣装くらいでしょうか。スタートアップの場合は、パソコンと通信費とサーバー代やソフト代くらいですね。両者とも、資金がない学生でも気軽に参加できるくらい、初期投資は必要としません。七光りでもないかぎり、出自もほぼ関係がないのも共通点です。

資格も不要なので、明日から「芸人」と名乗れば誰でも芸人になれてしまいます。スタートアップの場合は、プロダクトを作るか、会社を作れば、とりあえずスタートアップと名乗れるでしょう。 逆に言うと、参入障壁がほとんどなく、後から後からライバルが出現してくるということでもあります。人気の芸人になったとしても、時代の流れに乗っかっていく努力を怠らないこと、それはスタートアップの世界でも同様です。

 

5. 数字で評価される

芸人の人気や実力を推し量るひとつの指標が、劇場に来てくれるファンの人数、公演チケットが何枚売れたかという数字。テレビ番組の出演時には視聴率も大事な指標になるでしょう。スタートアップの場合も、サイトやアプリのアクティブユーザー数やページビュー数など、数字でプロダクトの評価を行えます。数字であらわれる分シビアではありますが、明確な指標をKPIに設定しやすいという利点もあります。

 

6. ゆるやかなネットワーク

芸人やスタッフの仲の良さで番組の出演者が決まっているケースがままあります。スタートアップでも、創業メンバーを中心に、ゆるやかな横のつながりがあって、情報共有やお互いにサポートをしたりしています。

 

7. 同期がライバルであり仲間

芸人の世界では同時期にデビューした世代の話がよく話題にのぼりますが、スタートアップでもやはり似たような同期のつながりがあったりします。特に似たような芸風の場合は、比較されライバルになってしまうことがあります。スタートアップの場合はテーマやサービスがかぶっていたりすると、ユーザーの奪い合いになります。

 

8. クリエイティブな能力が必要

芸人が作り出す漫才やコントはとてもクリエイティブなものです。スタートアップが生み出すアプリやWebサービスなどのプロダクトもまったく一緒だと思います。芸人だと「コンビニネタ」「ファストフード店ネタ」など、同じテーマの漫才やコントがありますが、そのアウトプットの形は芸風などによって、まさに十人十色。スタートアップの世界でも、同じテーマでも、デザインやUI、機能が全く違ってくるWebサービスやアプリを見ていると、クリエイティブな能力やスキルが必須なのだと感じます。

 

9. プロダクトを磨き続ける

漫才やコントは一度つくって完成ではなくて、劇場や公演、テレビ番組などを通じて少しずつブラッシュアップされていきます。同じネタでも、少しだけ言い回しや展開を変えたりすることはよく見かけます。M-1などのような本命の舞台に向けて、どちらがウケたかを調べることもあるといいます。スタートアップの世界で考えてみると、WebサイトのランディングページでA/Bテストを行っているようなものでしょう。どちらも細かい施行を繰り返し、プロダクトを磨き続けていくのです。

 

10. 売り出し方

芸人の世界では、インスタントな笑いでライトファンを掴み、本来やりたい芸風を後から出していく、というような戦略で売りだしていくケースをよく見ます。スタートアップでも、サテライトサイトを作って、本サイトに誘導する、といった戦略をとることがありますが、いったんターゲットとなるファンをプールしておくという視点で見ると、共通していると思います。

 

11. 体が資本

芸人が病気になると仕事ができないので、体調管理は非常に大事です。スタートアップでも創業メンバーの誰かが倒れたりしたら、その瞬間事業が終わる可能性が高いので、健康第一なのは間違いありません。

 

12. 人気が集中する

視聴率が取れる売れっ子芸人になると、テレビ番組から引っ張りだこになり、毎日のように出演するようになります。芸人は星の数ほどいるのに、そうした一部の芸人だけが人気者になるピラミッド構造になっています。スタートアップもまさにそんな形になっています。人気が高ければ高いほど、タイアップや他社とのコラボレーションがしやすくなり、よりユーザーを引き寄せることができます。

 

13. 養成所がある

芸人の世界で養成所といえば、吉本のNSCでしょう。芸人の卵から一人前の芸人に訓練をする場所です。スタートアップの世界にも、シードアクセラレーターという起業家をサポートする存在があります。こうしたサポートを受けることで、プロダクトの完成度が高まったり、資金調達がスムーズになったりして、成功率を高めることができます。ちなみに、僕らの会社、TokyoOtakuModeも500 Startupsというアメリカで勢いがあるシードアクセラレーターに入ってサポートを受けています。

 

14. 登竜門がある

THE MANZAIやM-1、R-1などコンテストで目立つことで、無名な芸人から一気にメジャーにのし上がる道があります。スタートアップの世界でも、各ベンチャーキャピタルなどが主催しているイベントがあるので、ここで投資家からの評価を勝ち取れば、資金調達の面で有利に働く可能性が高いです。

 

15. 師匠(メンター)が存在する

芸人の世界は師弟関係がはっきりしています。成功した人のもとで学ぶことで、芸人としての成功率を高めるのです。スタートアップの世界でも、メンターやアドバイザーのアドバイスをもらいながら、成功のアイディアをもらったり、陥りがちな失敗を避けたりして、成功率を高めていきます。

 

 

ダウンタウンが東京進出を目前に、当時すでに東京で成功を収めていた島田紳助からいくつかのアドバイスを受けています。

紳助流「東京で成功する方法」と銘打たれた番組の島田紳助の発言を抜き出してみました。

 

  • 「矢面にたったらあかん、スリップストリームでウッチャンナンチャンの後ろについていけ。俺はさんまのスリップストリームでここまできた」
  • 「大阪人は言葉のハンデがあるから、ベタベタな大阪弁は東京人が通じる大阪弁になおせ」
  • 「番組スタッフや出演者に気に入られること」
  • 「ビビらんとぶつかっていけ」
  • 「マンションを借りないといかん。ホテル住まいだとなめられる。ヤクザでも進出するときは組事務所を作る」
  • 「俺のマンションに有名人くるから遊びに来ること。そこで友だちをいっぱいつくれば、友だちとして仕事できる関係になれる」
  • 「東京での親を見つける」

 

このうち、ダウンタウンがどれくらい実践したかは定かではないですが、とくに「ビビらないでぶつかっていく」姿勢は、アドバイス通りにしていたように思います。無名のスタートアップでも、そのまま当てはめられるようなものがたくさんあると思います。

まったく別々の世界であるのに、共通点がたくさんあるということは、芸人の世界で成功を収めている人たちが、いかにして成功を掴んでいったのか、デビュー当時からどんな軌跡を残していったのかを学ぶことで、スタートアップで成功するためのちょっとしたヒントになるんじゃないかと思います。

ビートたけし、明石家さんま、島田紳助、ダウンタウンなど、成功を収め大物芸人となった彼らのデビュー当時の映像をひたすら見て分かったことは、彼らはデビュー当時から成功するための心構えや戦略をしっかり持っていたことでした。芸人の世界は才能に支えられている部分も大きいですが、だからといって無策ではなかったのでした。スタートアップの世界でも参考になることがとても多いと思います。

当時、大阪では超人気者となったダウンタウンでしたが、全国的にはまだ無名の状態でした。ダウンタウンでも、テレビで目立つために、初出演の笑っていいともでいきなりタモリをはたいたり、徹子の部屋で「てつこちゃーん」とタメ口で話したりを戦略的に行っていたといいます。普通の若手芸人ではできないであろうことを堂々と行っていました。特に、浜ちゃんはその意識を強く持っていたと、後に志村けんとの対談などで語っています。成功を掴みたいという強い意志を感じます。松ちゃんという圧倒的な才能を持ち合わせていたとはいえ、こうした最初の戦略により「ただ者じゃない奴らが来た」「しかも面白い」という業界内の評判を生み出したのです。

スタートアップでも、勢いや突破力があるチームは、創業者たちの熱い思いや志がつまっていて、かつ、ちゃんと戦略的に成功のストーリーを描いているように感じます。

 

 

募集しています

芸人とスタートアップの世界では、これだけの共通点がありますが、海外進出という点では、芸人が世界に通用したケースというのはこれまでほぼ皆無といっていい状況です。やはり文化と言語の壁は大きいのだと思います。

僕がいま携わっているスタートアップ「Tokyo Otaku Mode」は、日本のアニメ/漫画/ゲームなどのオタク文化を世界に発信するメディアです。(詳しくは日経の記事をご覧ください)僕らは日本が世界に通用する数少ないもののひとつが、こうしたオリジナルの文化であると考えていて、作品を生み出すクリエイターを全力でサポートしたいと考えています。先行き不安で、未来が見えない日本において、いま日本が世界に誇れるものは、こうしたオタク文化だと強く思います。10年、20年後の日本を想像すると、世界に通用する文化を支えるTokyoOtakuModeは僕らの次の世代に意味ある活動になるんじゃないかと思ってたりします。

学生や社会人の方でも、もし僕やTokyoOtakuModeに興味があったら、あるいは起業やWebサービスの立ち上げに興味があったら、一度お話ししませんか?エンジニア、デザイナー、ライター、編集者、営業など、幅広く人を募集しています。 hajimeataka[a]gmail.com までプロフィールを送ってください。